健康

愛犬の目の健康を保つために。主な目の病気と原因

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主な目の病気と原因

犬の目の病気は老犬だけでなく若い成犬でも起きる身近な病気となっています。
もともと視力は0.3~0.4程度とも言われていて動かないものに焦点をしぼるのも苦手といわれている愛犬の目です。
目の病気は早期発見で悪化を防ぐ可能性がありますので、1日に1回は愛犬の目の異常のチェックをするようにしましょう。

チェックの際の注意点

下記の条件でいくつか心当たりがある方は注意が必要です。

  • 足で目をこすろうとする。
  • 目を壁や床にこすりつける。
  • やたらに瞬き(まばたき)する。
  • 白目の充血
  • 黒目が白色、青白い、緑色などに変色
  • ものにぶつかる。
  • 涙を流す。
  • 部屋のはしばかりを歩く。
  • 視界がせまくなった気がする。
  • 目がいつもよりでっぱっている。
  • 顔に触るのをいつもより嫌がる。
  • どこか痛がっている。
  • 元気がなくいつもより寝る。
  • 涙やけがひどい。
  • 光にたいしてまぶしそうにする。

白内障

目のレンズ部分の水晶体が白く濁る病気。濁りがあるため、光が網膜に達しにくくなるため視力障害を起こします。
重度となると真っ白になり視力を失います。

白内障になる原因

多くは老齢が原因となっている。また糖尿病や外的要因によっておこる場合もあります。
5才以下におこる遺伝的な要因でおきる若年性白内障もあり、多い犬種としてトイプードルやコッカー、ミニチュアシュナイザーなどがいます。

緑内障

眼圧(目の中の圧力)が高まり視神経を圧迫し痛がったり、視力が低下する状態。
視野もせまくなりほっておくと失明のおそれもある病気。

緑内障になる原因

眼圧が高くなる原因としては目の中の房水(ぼうすい)の量が調節されて正しい圧力を保っているが柴犬などの犬種に良く見られる房水が作られる量より捨てられる量が少ないと眼圧が高まる。(ペキニーズブルドッグシーズーアメリカンコッカー)
また白内障や眼内の腫瘍など他の目の病気によって併発される場合がある。

症状

角膜や結膜のむくみ、目が大きくなる。
痛みから元気がなくなり寝る時間が増える。
食欲不振

流涙症(涙やけ)

もっとも身近な愛犬の目の病気。目から涙が溢れて被毛や皮膚が変色したり炎症を起こす状態。

流涙症(涙やけ)になる原因

鼻涙管がせまかったり、閉塞している場合目から涙があふれ出る。
涙には未消化のたんぱく質が含まれていて細菌がたんぱく質を餌に増殖し涙やけとなる。
また花粉症などのアレルギーが起因となることがある。

結膜炎

犬の結膜炎は目の白目部分とまぶたの間にある結膜が炎症した状態。

結膜炎になる原因

主に外的要因(細菌やまぶたの異常、目にゴミや液体が入る)によって起こる。
またジステンバーや伝染性肝炎などにかかると病状の一つとして結膜炎にもなることがある。
片目だけの場合は外的要因。両目の場合は感染症やアレルギーの可能性が高い。
眼瞼内反症(逆さまつげ)が原因で結膜炎になることもある。
逆さまつげになりやすい犬種としてポメラニアン、マルチーズブルドッグなどがあげられます。
結膜炎は目の白目部分なので愛犬がおかしいと思ったらまぶたをずらして白目部分を確認してみましょう。

症状

足で目をこすろうとする。
目を壁や床にこすりつける。
白目の充血

角膜炎

犬の角膜炎は目の黒目部分とまぶたの間にある角膜が炎症した状態。
前足で目をこすったり

角膜炎になる原因

結膜炎と同じ外的要因で角膜を傷つけおこる。
また角膜に慢性的に刺激を与えることによっても発症するため
目を閉じることができなくなる兎眼(とがん)や涙の膜がなくなり目が乾くドライアイなどを起因して発症します。

症状

足で目をこすろうとする。
目を壁や床にこすりつける。
角膜が青白っぽく濁る。
目を痛がる

目の健康を保つ。

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愛犬の目の健康維持、病気を予防するにはやはり食事が一番大事になります。
目やにや涙が流れてしまう原因は、体内の毒素を体の外に排出する肝臓や腎臓がうまく機能していないからです。

特に8月、9月は愛犬の疲れが溜まりやすく、内臓の機能が低下しがちです。

目やにの原因となるのは分解しにくいたんぱく質や脂質、添加物などです。

ですから消化しやすく内臓に負担をかけない食事をすることが目の健康維持の肝となります。

ジャーキーが原因で涙やけになる愛犬は多く、またドライフードの消化が苦手な愛犬の場合、ドライフードが原因で涙やけになる場合もあります。
涙やけ予防は愛犬にあった消化しやすい食事を考えてあげてください。
ジャーキー
また白内障や緑内障などの目の病気の予防としては、健康な生活(良い食事と運動)を送ることが一番です。

特に水分を意識的に取ることが重要です。
水分をあまり取らないと視神経の血流が悪化し、緑内障のリスクが高まります。
さらに眼球内の細胞への酸素と栄養の供給が悪化すれば抗酸化物質不足による白内障のリスクも高まるのです。

緑内障に限らず目の健康を保つためには、目の水晶体に高濃度でビタミン類が含まれており、その抗酸化作用によって紫外線や活性酸素から目を守ってくれます。

ビタミンの外には疲れた目を癒すアントシアニン(ベリー系の紫の果物やアヤムラサキイモに多く含有)、紫外線から守ってくれるルティン(緑黄色野菜などに多く含有)、網膜に入り込める栄養素アスタキサンチン(熱を加えると紅くなる紅鮭などに含まれる)、などの栄養素をサプリメントから摂るのも大事です。

さらに肥満や糖尿病などインスリンの分泌が多いのも目の病気に直結します。
糖類や穀物を多く含む食品をできるだけ摂らず、運動することを心がけてください。

最後に、外的要因で目の病気になるひとつに、愛犬の毛によって目の病気を引き起こすことがありますので目の周りはいつも清潔にしてあげましょう。

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愛犬に生肉を与え続けて10年の川瀬隆庸が監修

株式会社帝塚山ハウンドカム
代表取締役 川瀬 隆庸

  • 社団法人 日本獣医学会 正会員 会員No.2010172
  • 財団法人 日本動物愛護協会 賛助会員(正会員)No.1011393
  • ヒルズ小動物臨床栄養学セミナー修了
  • 小動物栄養管理士認定
  • D.I.N.G.Oプロスタッフ認定
  • 杏林予防医学研究所毛髪分析と有害ミネラル講座修了
  • 正食協会マクロビオティックセミナー全過程修了

愛犬の健康トラブル・ドッグフード・サプリメントなどアドバイスをいたします。

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