「肝臓の働き」
「肝臓の役割は何ですか?」と尋ねられたら、一口で答える事が難しいほどたくさんの働きを担っています。
まず栄養素を貯蔵し、必要に応じて全身に配分することです。
栄養は腸から吸収され血液やリンパ液に入ります。それが次に運び込まれるのが肝臓なのです。
肝臓は糖分、脂肪、アミノ酸などの栄養素を取り込んで溜めこみます。食事からしばらく経って、全身で栄養素が不足してくると肝臓に溜めておいた栄養素を血液中に放出して、不足の部分に供給します。
次に大事な働きは全身の代謝によって生じた老廃物や不要物を分解することです。
体で生じる主な老廃物は、アミノ酸を分解するときに出るアンモニアです。そのままでは脳等に障害を起こしますので、肝臓はさらに無害な尿素に変えて、おしっこと一緒に排出します。
また古くなった赤血球を破壊した際に生じるビリルビンという有害な物質も処理し、胆汁の中に入れて便と一緒に排出します。
体外から入ってくる化学物質や有害物質も処理しています。
これを解毒作用と言います。
食事等を腹いっぱい食べると、肝臓はオーバーワークになり、肝機能が低下します。
いつも腹八分目で、肝臓に無理をかけないように気を付けて下さい。