犬にとって苦手な季節がやって来ます。
熱中症は知らず知らずに進行して、症状が表れたときには深刻な状態になっていることがよくあります。
熱中症の原因は体温が高くなってしまうことです。
犬の体温が43度を超えると死んでしまうこともあります。
理由は体内のタンパク質が変性を起こしてしまうからです。
タンパク質の変性とは性質が変わり、元に戻らなくなることです。例をあげると、ゆで卵の白身の部分で元は透明な液体ですが、茹でて熱を加えると白く固まり、冷蔵庫に入れて冷やしても決して元に戻りません。ですから、犬の体の中でタンパク質の変性が起きると死に至ることになります。
犬はすぐに体温が上昇しないように、体温調整する機能があります。犬は常にエネルギーを消費し、様々な働きを作り出しています。このエネルギー消費の際に、熱が大量に生まれます。
その量は消費するエネルギーの4倍とも言われており、犬の体は熱の塊です。
ですから、パンチング呼吸等で常に熱を発散し続けなければ、体温を38度に保つことができず、発散しないと43度を超えてしまいます。
体温調節は気温が体温より低いときはいいのですが、気温が体温を超えると大変で、パンチング呼吸が盛んになってきます。そうすると唾液と同時に水分や電解質(ナトリウム等のミネラル分)が大量に失われ、脱水症状を起こしてしまいます。
脱水状態になると、パンチング呼吸をしても水分が出せず、熱が体内にこもってしまい、体温はさらに上昇し体はダメージを受けてしまいます。
予防としては、水分補給とミネラル補給、そして濡れタオルをこまめに替えてあげるなど、体温を下げる工夫が重要です。
愛犬に生肉を与え続けて10年の川瀬隆庸が監修
代表取締役 川瀬 隆庸
- 社団法人 日本獣医学会 正会員 会員No.2010172
- 財団法人 日本動物愛護協会 賛助会員(正会員)No.1011393
- ヒルズ小動物臨床栄養学セミナー修了
- 小動物栄養管理士認定
- D.I.N.G.Oプロスタッフ認定
- 杏林予防医学研究所毛髪分析と有害ミネラル講座修了
- 正食協会マクロビオティックセミナー全過程修了
愛犬の健康トラブル・ドッグフード・サプリメントなどアドバイスをいたします。