
今年は例年より1か月程早い梅雨明けとなりました。もうすでに日中は暑く食欲が落ちていますが、小腹はすくためおやつを食べているという方は多いのではないでしょうか。今回はペットと私たちのおやつ事情を探ります。
目次
【ペットのおやつ】
皆さんはペットにいつもどのようなおやつを与えていますか?以前は私たちが食べるおやつをそのまま食べさせていましたが(もちろんチョコレート系はNGです)、近頃はペット向けのとても美味しそうな手作りおやつが販売されています。
人気のおやつ
アニコム損保が発表したペットにかかる年間支出調査(2025年)によると、愛犬に与えているおやつのジャンルのトップ3は第1位:ジャーキー系(55.2%)、第2位:ガム系(46.7%)、第3位:クッキー系(29.4%)です。そしてこれらに野菜系、ボーロ系、ペースト系などが続きます。愛犬にはジャーキーやガムといった噛むおやつが広く選ばれているようです。

同様に愛猫のおやつを見てみると、こちらのトップ3は第1位:ドライ系(65.5%)、第2位:ウエット系(45.9%)、第3位:ペースト系(42.4%)となっています。猫のおやつの特徴として煮干し・かつお節が19.7%で第4位につけているのはおもしろい結果です。

おやつの年間費用
この報告で興味深いのは年間費用を調べている点です。1年間にペット1頭を飼育するのに支出した費用はおよそ犬41万円、猫18万円です。そしてフードやおやつといった食費にかかる費用は犬が82,747円、猫では61,283万円、この内おやつの費用は犬19,580円、猫13,421円となっています。
ペットの食費全体に占めるおやつ費用の割合は愛犬が23.7%、愛猫では21.9%と20%を超える大きな金額であることが判ります。

【女性が好きなお菓子】
ペットのおやつではジャーキーやクッキーといった焼き菓子が人気のようです。ではオーナーはどのようなお菓子をよく食べているのでしょうか?次は私たちが日頃食べているおやつ/お菓子について見てみましょう。
人気のお菓子
全国の女性1,595人(平均年齢43.76歳)を対象にした「大人のおやつ習慣アンケート」が報告されています(リビングくらしHOW研究所 2017年)。これによると女性が一番よく食べているおやつ/お菓子はチョコレート(81.0%)です。続いてクッキー・ビスケット類(60.4%)、せんべいなどの米菓(53.6%)、スナック菓子(43.2%)、バームクーヘンなどの焼き菓子(38.6%)となっています。
このように人気のおやつの上位を占めるのは洋菓子系で、和菓子を探してみるとまんじゅう・餅・だんごが34.1%で第6位につけていました。甘いものが好きな女性でも近頃では和菓子の人気は低いようです。

お菓子の年間支出額
先ほど、ペットの年間おやつ金額はおよそ愛犬で2万円、愛猫は1万3,000円と紹介しました。では私たちが1年間に支出しているお菓子の金額はいくらくらいでしょうか?
全日本菓子協会の報告によると、二人以上世帯あたりの年間お菓子支出金額は104,417円とのことです。この内、洋菓子が占める割合は23,583円(22.6%)、一方和菓子は11,084円(10.6%)と約半分です。家計消費支出全体において食料費はおよそ100万円ですので、おやつ/お菓子が占める割合は9.7%となります。ペットのおやつ金額が食費に占める割合は22~24%ですから、ペットには私たちオーナーよりも率にして2倍以上もおやつにお金がかかっていることになります。

【洋菓子と和菓子】
ペットのおやつ、私たちのおやつ、共にメインはケーキやクッキーなどの洋菓子であり、和菓子を食べる機会は低いことが判りました。ではこの背景には何があるのでしょうか。
どちらが好き?
関東在住の10代以上の男女合計1,299人を対象としたお菓子に対するイメージ調査結果が報告されています(㈱オールアバウト、㈲春華堂 2017年)。洋菓子と和菓子のどちらが好きか?という質問に対し、洋菓子が好き(33.6%)、和菓子が好き(13.2%)、両方同じくらい好き(49.3%)という回答でした。
また日頃購入するお菓子は?という質問では、洋菓子の方が多い(53.8%)、和菓子の方が多い(14.5%)、両方同じくらい(26.6%)となりました。このように和菓子は特別敬遠されているという訳ではないのですが、いわゆる「和菓子離れ」が確認されます。
イメージ
洋菓子と和菓子とでは大きな人気の差がありますが、その背景を探るためにアンケート対象者にそれぞれのお菓子に対するイメージを聞きました。すると洋菓子では10~60代以上のすべての世代で「カロリーが高い」という回答が第1位(27.0%~37.0%)でした。
一方和菓子に対するイメージの第1位は「著名な作り手がいる」でしたが、次いで多い回答は「格式が高い」という意見でした。どうやら和菓子はテレビやスマホを見ながら気軽に食べるという感じではなく、和室で背筋を伸ばして静かに食べるといったイメージが強いようです。

おやつを食べる効果
本来おやつは食事と食事の間で少しお腹がすいた時に食べるというものですが、今やその目的はさらに進化しています。前出の女性を対象にしたアンケート調査ではおやつを食べるプラス効果を第1位:ストレス解消(63.3%)、第2位:リフレッシュ/気分転換(61.8%)、第3位:小腹を満たせる(57.6%)と回答しています(リビングくらしHOW研究所 2017年)。
この他にもリラックス(51.5%)、疲れがとれる(36.8%)というように甘いお菓子を食べることでエネルギー補給はもちろん、メンタル面のケアにも有効であることが判ります。これはペットがおやつを食べる姿を見ていると可愛い/愛おしいと感じるオーナーの心の癒し効果に通じるところがあります。

ペットも私たちもおやつ/お菓子が大好きです。私たちが日頃食べているお菓子の中にはチョコレート・カカオといったペットには絶対与えてはいけない食材が使われているものがあります。オーナーの皆さんの責任としてNG食材についてはしっかり勉強しましょう。
私たちはカロリーを気にしながらも洋菓子をよく食べています。これは日常生活におけるストレス緩和といったメンタルケアの一助として無意識に甘いお菓子を求めているのでしょう。ペットと私たちの心身の健康維持のためにおやつ/お菓子を上手に活用したいものです。
(以上)
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執筆獣医師のご紹介

本町獣医科サポート
獣医師 北島 崇
日本獣医畜産大学(現 日本獣医生命科学大学)獣医畜産学部獣医学科 卒業
産業動物のフード、サプリメント、ワクチンなどの研究・開発で活躍後、、
高齢ペットの食事や健康、生活をサポートする「本町獣医科サポート」を開業。




























