犬の噛み癖と一言で言っても遊びである甘噛みがエスカレートして噛み癖となってしまった場合や、飼い主さんが犬の気に入らないことをしたケース、犬が自分の身を守るために攻撃してくるケースなど様々です。
愛犬が噛んでくる理由を知り、対処していきましょう。
目次
噛むことが癖になってしまった理由を考えよう
犬が甘噛みからのエスカレートで噛んできているのか、飼い主さんへの攻撃行動であるのか判断が難しい場合もありますが、基本的にクレートから出した時など飼い主さんの注意を引きたいために噛んでくる場合は攻撃行動ではない場合が多いです。
マズルにしわをよせて「ヴー」と唸って噛んできていても、ぬいぐるみや木の枝でムキになって遊んでいるのと同じように飼い主さんに噛んできている子もいます。
ただ、噛み癖が攻撃行動であるかどうかの見極めは、飼い主さん自身の判断だけではなく、専門家に一度相談されることをおすすめします。
甘噛みからエスカレートした噛み癖の場合
1.エネルギーを発散させましょう
犬は狩りをする活動的な動物ですので、適度な運動や本能を満足させる遊びは必要不可欠です。
お留守番の時間が長いなどの理由で飼い主さんとの触れ合いやエネルギーの発散が十分にできていないと噛み癖は悪化していきます。
2.犬との接し方に気をつけましょう
愛情をもって犬と接することは大切なことですが、触り方や声のかけ方で犬を興奮させてしまう場合もあります。
また、日常生活で飼い主さんがバタバタされていると犬も落ち着きません。
優しく声をかけ、犬を落ち着かせるように接するよう心がけてみてください。
3.犬と遊ぶ時はおもちゃを使いましょう
犬と遊んでいるときは必ずおもちゃを使い、おもちゃを噛んでいる時はほめて、興奮して飼い主さんの手や腕を噛んできたら「痛い!」と言って遊びを1分ほど中断して下さい。
それを繰り返し根気よく行えば人の手や腕を噛むと遊んでもらえなくなると分かってくるようになります。
攻撃行動の場合
1.犬との関係を見つめなおしましょう
飼い主さんへの攻撃行動の多くは、飼い主さんよりも自分が上であるという意識を持った権勢症候群が原因であると考えられていました。
→権勢症候群って?
しかし、現在では犬が飼い主さんを攻撃するケースの多くは恐怖や対決からくる攻撃行動だという考え方が支持されています。
権勢症候群を心配するあまり、犬にバカにされないようにと必要以上に強い態度をとったり、意識しすぎて逆に犬に恐怖を与えて攻撃性を悪化させてしまうことも多くあります。
2.犬との信頼関係を築きましょう
犬が尊敬するのは優しく、楽しく、一緒にいて安心でき、しかも頼りがいのある人です。
そのような飼い主さんなら犬は信頼し、リーダーとして認めるようになります。
犬が嫌がることをして、それを受け入れるかどうかで犬の服従心を確認したり、これに抵抗したら体罰を与えるという方法では服従心を養うことはできません。
権勢症候群を予防し、恐怖心や自分自身を守るために攻撃することを防ぐために犬ときちんとした信頼関係を築きましょう。
3.体罰厳禁!専門家に相談を
人間の子供さんをたたいてしまっても、後でなぜ叩いたのか説明できます。
しかし、犬には説明できませんので、ただ暴力をふるわれたと思い、その暴力から自分の身を守るため攻撃行動はさらに悪化してしまいます。
攻撃行動を覚えてしまい、信頼関係を築きなおすのは簡単なことではありませんので、必ず専門家に相談して下さい。
愛犬に生肉を与え続けて10年の川瀬隆庸が監修
代表取締役 川瀬 隆庸
- 社団法人 日本獣医学会 正会員 会員No.2010172
- 財団法人 日本動物愛護協会 賛助会員(正会員)No.1011393
- ヒルズ小動物臨床栄養学セミナー修了
- 小動物栄養管理士認定
- D.I.N.G.Oプロスタッフ認定
- 杏林予防医学研究所毛髪分析と有害ミネラル講座修了
- 正食協会マクロビオティックセミナー全過程修了
愛犬の健康トラブル・ドッグフード・サプリメントなどアドバイスをいたします。