骨・関節トラブル

ツルツルと滑るフローリングで起こる危険性

フローリングに立っている子犬

室内で日々を過ごす愛犬にとって、滑りやすいフローリングの床は足腰に負担を掛けるものになります。
今回は愛犬がツルツルと滑るフローリングで起こる危険性をお知らせさせて頂きます。

フローリングが愛犬に与える影響

犬は走る時に爪を土に食い込ませ、地面を力強く蹴ります。しかしフローリングでは爪が食い込まず、
滑ってしまい上手く歩くことができません。その為、常に踏ん張りながら歩いている事になり、
足腰に負担がかかり怪我のリスクが高まります。

◆滑ることで起こる危険性
・踏ん張ることができ無いために、思うように動けない。
・ジャンプしたりソファーや椅子から飛び降りた時に着地が上手くできない。
・階段から落ちる可能性が高くなる
・余計な力が関節や肢に加わり、痛めてしまう
・骨折、捻挫などを起こしてしまう。
・足を滑らしてしまい、体制を崩してしまう。

滑ったときには、足の付根の関節から先の方の関節、そして背骨などに多大な負荷がかかるため、
フローリングが関節病の原因になることがあります。ではどのようなトラブルがあるかご紹介していきます。

関節のトラブル

股関節形成不全

横向きに立っているゴールデンレトリバー

股関節形成不全は、太腿の骨と骨盤を結合する、股関節の形が異常な状態のことをいいます。
股関節形成不全になると関節が不安定になり骨関節症等が引き起こされます。
ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、などの大型犬に多く見られます。

◆症状
・歩行時に腰が左右に揺れる。
・後ろ足を引きずって歩く。
・座り方がおかしい。
・運動を嫌がる。
・スキップするような仕草をみせる。

この病気は遺伝であったり、発育期の生育環境が大きな要因となります。
しかしフローリング等の滑りやすい床の場合、病気が早く現れたり、悪化が早くなると言われています。

膝蓋骨脱臼

上を向いているヨークシャーテリア

膝蓋骨はひざにある骨で、「ひざのお皿」と呼ばれています。
この膝蓋骨は通常、滑車溝と呼ばれる溝にはまっており、膝の動きをスムーズにしています。
膝蓋骨脱臼とは、後肢にあるその膝蓋骨が正常な位置から内側、または外側に外れてしまう状態をいいます。
通称は「パテラ」と呼ばれておりチワワ、トイプードル、ヨークシャーテリア、ポメラニアン、マルチーズなどの小型犬に多く見られます。
小型犬はその溝が浅い仔が多く、また靭帯も弱い為、膝蓋骨脱臼を起こしやすいと言われています。
膝蓋骨脱臼の原因は遺伝的に膝の骨そのものが膝蓋骨脱臼を起こしやすい形状になってしまった為や
フローリング等で転んだり、滑ったりしたりしてなる事が多いです。
膝蓋骨脱臼を何度も起こすと、滑車溝がさらに浅くなり脱臼をしやすくなってしまいます。

◆症状
・後ろ足を浮かせて歩く。
・上手く歩けない
・足を引きずるように動く

膝蓋骨脱臼の症状は、4段階のグレードに分けられます。

グレードⅠ 通常は滑車溝にはまっているが、指で押すと脱臼をする。普段は無症状な事が多い
グレードⅡ 膝蓋骨が脱臼したり、はまったりを繰り返す。足を引きずる跛行をする場合がある。
グレードⅢ 常に脱臼している状態。手で整復することができるが、戻してもまたすぐに外れてしまう。骨が変形し、跛行をする場合が多い。
グレードⅣ 常に脱臼状態となり、元の位置に戻せない状態

椎間板ヘルニア

上を向いているダックス

椎間板ヘルニアは、背骨の椎骨と椎骨の間でクッションの役割を果たす軟骨である椎間板が潰れて変形し一部の組織がはみだし、神経を圧迫している状態のことをさします。
人の社会でも知名度の高い病気でもありますが、同じように犬にも起こる病気です。椎間板ヘルニアにかかりやすい犬種はミニチュアダックスフンド、ペキニーズ、コーギー、プードルと言われています。
椎間板ヘルニアの原因は、加齢によるものや遺伝的なもの、運動不足による肥満など、椎間板への負担が大きくなると起こりやすくなると言われています。

◆症状
・歩き方がおかしくなる。
・椅子やソファ等に飛び乗らなくなった。
・散歩を嫌がるようになった。
・背中を触ると痛がるようになった。

歩行の異常、運動を嫌がるようになったり、痛みや麻痺が起こる、などの症状が現れ、痛みや麻痺はヘルニアとなった箇所によって発生する部分が異なります。
症状がひどくなると立ち上がることも出来なくなったり、便や尿の我慢ができなくなるなどがあります。

椎間板ヘルニアへの予防としては、適度な運動をすることや、フローリングにマットを敷いたりするなど足腰へかかる負担を軽減させましょう。

マットやカーペットで対策

腹ばいの子犬

滑りやすいフローリングには、マットやカーペットで足腰に負担をかけないように対策しましょう
室内犬をお飼いでお部屋がフローリングの場合は、愛犬が滑らないようにカーペット等を敷いてあげましょう。
全体に敷くことができない場合は、愛犬の通り道やソファなどから降りる場所、また愛犬が遊ぶ場所に敷いてあげるだけでも違います。
また適度な運動をして体重管理をしっかりとしましょう。肥満になり体重が増えると足腰にかかる負担が増えます。

滑りやすいフローリングにオススメアイテム

おくだけ撥水吸着タイルマット 25×25cm 30枚セット


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おくだけ撥水吸着タイルマット 大判 60×45cm 36枚入り


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おくだけズレない吸着マット 29.5×29.5cm 2色合計36枚 各色18枚セット


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はってはがせるフロアマット 45×60cm 36枚セット


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吸着おそうじラクラクマット 60×120cm 14枚セット


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おくだけ消臭階段カーペット すべり止め付 14枚入り


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