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水の飲みすぎ?愛犬が水を飲みすぎていると感じたら

愛犬が水を飲みすぎていると感じたら

水の飲みすぎ?愛犬が水を飲みすぎていると感じたら

うちの愛犬は水ばかり飲んでいると感じた事はありませんか?

1日に水を飲む量は食事にも大きく左右されるためこれぐらい飲んでいたら注意という明確な基準は難しいです。

ドライフードで水分10% ウエットフードや手作り食なら水分は70%~80%ありますので食事だけで

水分をけっこう摂取していることになります。

例えばウエットフードを200g1日に食べている愛犬はそれだけで140ml~160mlの水分を摂っている事になります。

水を飲みすぎている目安

水を飲みすぎている一番の目安は頻度と1回水を飲みかけたら大量の水を飲むと感じたりする事ではないでしょうか?

よく1kg当たり水を何ミリリットル以上は駄目とかの目安もありますがあまり当てになりません。

夏はどうしてもハァハァという呼吸(パンディング)をして体内の水分をだすので飲水量は増えますし、塩分を摂取しても増えます。

また老犬になると運動量が減るだけでも飲水量は減ります。

歩行困難な介助が必要な犬は水を飲む行為も大変で飼い主の不注意から脱水状態になることもあります。

このように水を体の異変によって飲みすぎていると判断するのは極端な容易ではありません。

それでも1日に愛犬が水をどれぐらい飲んでいるかを知ることは大事です。

水の容器に量って入れて1日の終わりにどれぐらい残っているかをチェックすると飲水量を把握できます。

定期的に量ることで変化を把握できるので愛犬に異常があった場合気づけるひとつの目安になります。

愛犬が水を飲みすぎている原因はさまざまです。

水を飲みすぎている原因

犬が水を飲む調節は脳と腎臓によって機能しています。体内に水分が足りないと血液中のイオンバランスが崩れ脳がそれを察知します。腎臓での尿を作るのを制限するホルモンを出しますそして喉の渇きを刺激して水を飲みたいと感じさせます。

一方で水分量が体内に多すぎる時には腎臓に尿を大量に作って尿を排出するようにします。

腎臓病やクッシング症候群(脳下垂体の腫瘍が原因)などになると水分の調節バランスが崩れるので多飲多尿という症状がおきます。

犬の糖尿病

犬の糖尿病はプードル、ダックスフント、ミニチュア・シュナウザー、テリアなどの犬種に多く8歳以上になって見られ

発生率は0.5%程度といわれています。症状としては多飲・多尿が多く下痢や嘔吐の症状があれば合併症を疑います。

人間でもそうですが糖尿病は他の病気と併発する事が多く腎臓病、糖尿病性ケトアシドーシス、肝リピドーシス、白内障などと併発します。

犬の慢性腎臓病

犬の慢性腎臓病は老犬になって腎臓の機能が低下し様々な症状が現われます。ステージ1ではほとんど症状がなく、多飲多尿などの症状が現われるとすでに重症化して腎臓の機能の2/3が失われているケースも多く注意が必要です。

猫ほどではありませんが犬が高齢になって慢性腎臓病になるケースは多いです。多飲多尿の箱には食欲不振、体重減少、脱水症状、嘔吐

犬の慢性腎臓病も多飲・多尿になります。

犬のクッシング症候群

犬のクッシング症候群は多飲・多尿に加え元気がない、毛艶が悪いなどの症状が好く見られます。発生率は0.2%程度ですが人間や猫より多いといわれています。

クッシング症候群は、内分泌系の疾患で腎臓の副腎からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されます。

脳下垂体の腫瘍が原因である場合が多く、この病気も毛艶や皮膚が悪くなることから皮膚の病気を併発する事が多くなっています。

クッシング症候群を疑った場合は病院へ行く必要があります。

その他の病気には子宮蓄膿症、尿崩症、胃の異常など多岐に渡ります。

愛犬が多飲多尿だと判断したら原因を考えます。

多飲多尿だと思ったら

愛犬の飲水量を定期的に観察していると多飲多尿だと判断する事ができやすくなります。

愛犬が多飲多尿だと思ったら原因を考えてみて下さい。

・住環境に変化はないか?
・最近、食事を変えたか?
・毛艶や体重にに変化はないか?
・食欲は?
・下痢や嘔吐は?
・尿量と尿の色などに変化はないか?
・薬、抗生剤などは投与されていないか?
・愛犬の体温が上がっていないか?

これらをチェックして問題ありと判断したら病院へ行くことも考慮して下さい。

ただし、多飲多尿によって体内の水分量を保っている可能性もあるため水を飲ませないなどの判断はしないようにして下さい。

よく水を飲む愛犬は結石にもなりにくく飲みたがらない愛犬より健康的ですが飲みすぎの異常は飼い主さんがしっかりチェックするようにお願いいたします。

よく水を飲む愛犬は結石にもなりにくく飲みたがらない愛犬より健康的です。

 

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愛犬に生肉を与え続けて10年の川瀬隆庸が監修

株式会社帝塚山ハウンドカム
代表取締役 川瀬 隆庸

  • 社団法人 日本獣医学会 正会員 会員No.2010172
  • 財団法人 日本動物愛護協会 賛助会員(正会員)No.1011393
  • ヒルズ小動物臨床栄養学セミナー修了
  • 小動物栄養管理士認定
  • D.I.N.G.Oプロスタッフ認定
  • 杏林予防医学研究所毛髪分析と有害ミネラル講座修了
  • 正食協会マクロビオティックセミナー全過程修了

愛犬の健康トラブル・ドッグフード・サプリメントなどアドバイスをいたします。

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