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「私とチャイルド」

我が家が以前飼っていた愛犬との出会いは、年齢も覚えていないほど小さい時でした。

しかし、その出会いの時は今でも忘れずに覚えています。
出会いの場は公園と言うにはずいぶんと小さい遊び場でした。
その時は家族で近所のお店で外食をした帰りでした。
お店から出るとその子はひょっこりと私達の所に顔を出しました。
つぶらな瞳をした雑種の子犬でした。
その子犬は私達が近づいても別段逃げる素振りも見せずこちらを見ていました。
それに気を良くしたのか又はお酒の影響か、父親はその仔を抱き上げこの仔を飼おうと言いました。
まだ小さかった兄も嬉しそうに賛同していました。
ちなみに私は静かに見守っていました。
そう言う経緯でその仔は我が家に来る事になりました。

その仔は『チャイルド』と名付けられ我が家の一員となりました。

しかし家族の全員がチャイルドと正式な名前を呼ぶことは 少なく、みんなチャイと呼んでいました。
チャイルドと一緒に過ごす中で色々ちょっかいを出していました。
チャイルドがご飯を食べている時に手を出して邪魔をしたり、 背中に乗ろうとしてみたり。

今思えばチャイルドからしてみれば相当に鬱陶しい子どもだったと思います。

チャイルドは臆病な犬で、散歩している時に他の犬を見かけると吠える事があったのですが、 相手側が近寄ってくると一緒にいた母親や私の後ろに逃げてきました。

そんなチャイルドは私が大学生の時に亡くなりました。

チャイルドは家に来て幸せだっただろうか?

幸せだったと思ってくれていたら良いな

その様な事を考えました。

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