「トラちゃん」
私が小学校6年生のとき、父が3才の雄のトイプードルをもらってきました。
家族にまったく相談もなく突然だったので、驚きました。
家族が阪神ファンだったので気づいたら「トラ」と呼ばれていました。
父がアウトドア好きだったので、家族でよく釣りなどに行っていましたが、
どこに行くのもトラも一緒に連れて行っていました。
一番印象に残っているのが、大きなゴムボートで無人島に釣りに行った時のことです。
浜辺は一面の牡蠣のカラだらけだったのですが、トラがはしゃぎすぎて足を切ってしまい
血だらけになってしまいました。
おまけにゴムボートに穴が開いてしまい少しずつ空気が抜けていきました。
開いた穴を手でふさぎながら、急いで岸まで漕いで戻りましたが、
トラが心配だったのと、ゴムボートがいつ沈むかで、
たどり着くまで非常に長く感じました。
後で笑い話になりましたが・・・。
またある時は家から脱走し、3日間行方不明のあと
白いプードルが真っ黒になって戻ってきたこともありました。
その後、トラは病院もほとんどお世話になることなく23歳まで生きました。
私が里帰り出産したのも見届けてくれました。
いつもいつも家族の一員でした。
父の故郷の熊本に一度だけ家族で帰省し、親戚みんなと長崎を旅行したのですが
その時も一緒にトラを連れて行きました。
父は7年前に亡くなりましたので、今でも懐かしい特別な旅でしたが
その時の写真にもトラがしっかり写っています。