生後約4ヶ月経過を待って迎えることになっていますので、
迎えるまでの1ヶ月半の間、スタッフ同士でふざけて「いわて」と呼び合っているうちに、いつの間にか、「いわて」しか考えられなくなってしまいました。
嘘のような名前「いわて」と命名されました。
大阪から飛行機に乗り込み、「いわて」を迎えに行った日は、
感動するほどの快晴で、飛行機から望む絶景ともいえる自然が心に焼き付いています。
2013年5月24日、「いわて」が当店の愛犬、3代目看板犬になりました。
〜ここでひとやすみ〜
愛犬、あるあるエピソードベスト3「いわて」編
�� 不法侵入
ある朝、忙しく用事をこなしていた私は、「いわて」がいないことに気づき、
「いわて〜」呼ぶも来ない。
ベランダかな？「いわて〜」「いわて〜」。
すると、うれしそうな顔をして「いわて」が走ってきた。
出てきたのは、なんと、、、お隣様のベランダから。
小さな隙間から隣のベランダに不法侵入した模様。
「ヤバイ、、、」
だって、「いわて」の顔は、鼻の中から口回りにめいっぱいの土をつけて真っ黒な顔をしている。
プチパニックになった私は、やってはいけないとわかりつつ、隙間からお隣様のベランダを少しのぞいてみたところ、わずかに見える、
あきらかに家庭菜園のような鉢。その横に散らばった土。そして、そこには、小さな大根と思われるものが落ちている。。。
血の気が引いた私は、「ベランダに侵入してあれを元通りにしてしまおうか。」と決してやってはいけない悪い考えまで頭をよぎってしまったものです。とはいえ、そんなことをしては、
本当に犯罪になってしまう。。。
菓子折りを持ち、謝罪に伺ったことは言うまでもありません。
「いわて」1歳、穴掘りが楽しいと知った成長期。
�� 到着5分の悲劇。
「いわて」がまだ子犬の頃、色々経験させたかった私は、ある朝、1時間早起きして、
いつものお散歩コースとは違う、少し離れた大きな公園に「いわて」を連れていくことに。
そろそろ暑くなってきた時だったので、クールシャツを新調してその日初めて着せ、
ゆっくり楽しいお散歩タイム！！「いわて」もはしゃいで嬉しそう。
大好きな草むらゾーンにはいり、テンションマックスの「いわて」。
私もそんな「いわて」を見てうれしい。
すると、「いわて」が急にひっくり返り、背中をぐりぐり草むらに擦り付けだし、「もう〜楽しいんだなぁ」なんて、ほっこりみていると、
「ん！？」
起き上がって私の顔を見た「いわて」は、顔じゅう、服じゅう、首輪じゅう、まっ茶色。
「ギャー！！！」
そうです、「いわて」は、う○こまみれになっていたのです。
到着5分の出来事。もう「いわて」とじゃれて遊ぶことも、抱くこともできない。だって、う○こまみれ。
仕方なく、あきらめて、そのまま散歩。
お散歩中、近寄ってくれ来てくれる愛犬家の方に
「あ、この子今、う○こついてるんで」と、言わないといけなかった夏の朝。
「いわて」6ヶ月、まだ本能のまま行動した素朴な幼少期。
�� 意外に一大事
仕事中、急に全員のネット環境がダウン。
事務所内が大騒ぎに。「なんでや」「なんでや」
出てきたのは、ぶらぶらと垂れ下がる1本の線。
私の足元で寝ていた「いわて」が黙って静かにネットケーブルを噛みちぎっていた。
「いわて」4ヶ月、いたずらまで地味。
後からついていく慎重派。怖がりで地味な性格「いわて」
「いわて」を迎えに行ったとき、「いわて」は、ともに保護されていた姉妹犬と一緒に
大きなケージで入っていました。おもちゃや毛布を入れてもらい、非常にいい環境で育てられていました。
中をのぞくと、2頭でしっぽを振ってくれましたが、姉妹犬のほうは寄ってきてくれたのに対して、
「いわて」は、後ずさりしていました。
すぐにケージから出してもらって、部屋中を2頭で走り回っていました。
姉妹犬が前を走り、「いわて」はその後を追いかけています。
私は、自分から動かず、その中でじっと座ってみていました。
しばらくすると、姉妹犬は夢中で遊んでいましたが、「いわて」が立ち止り、
私のほうに寄ってきました。
「絶対、この子！」決めました。
その後、まだ、2頭とも家族が決まっていないので、どちらでもいいですよとお声掛けいただきましたが、
初めから決めていた「いわて」にしました。
こういう決め事はなかなかつらいものです。姉妹仲良く、ずっと一緒にいたのに、
引き裂くわけですから、心が痛みました。
その後、お話しをお聞きすると、「いわて」は慎重派で、ケージを開けていても自分から絶対出てこないで、姉妹犬が出てから後について出る子だということです。
看板犬に向いてないかな、と少し不安ではありましたが、運命です。
その後、キャリーに入れて、岩手県を出て、大阪の会社につくまで、「いわて」は物音ひとつ立てませんでした。
帰りの車では、「え！？ちゃんとキャリーに入れたよね？忘れてないよね？」という会話をしたほどです。
会社について、あまりにも違う環境におびえ、その日は、キャリーに隠れて出てきませんでした。
「いわて」は、音恐怖症で、少しの物音もおびえました。
色々、連れ回り、できる限り、慣らしてきましたが、今でも、音には敏感でおびえる傾向は残っています。
決して、リーダータイプではなく、誰かの後ろについていくタイプ。
新しいものは警戒して、食べ物でも新しいものは、すぐには食べません。
派手さがなく、正直、地味。自己アピールは下手で、超内弁慶。それも2階の事務所だけが自分の天下で、それ以外になると弱弱しさを発揮します。
穴掘りが趣味で、走ることは大好き。
持久力はないので、すぐに疲れて、一休み。
若年寄といわれる看板犬です。
でも、わがままを言わず、聞き分けがよく、状況の飲み込みが早いお利口さんです。
ようやくたどり着いた気負わない愛し方。「いわて」との日々。
私は、今まで飼ってきた愛犬達との経験を経て、
ようやく、今、とても、楽な気持ちで明るい気持ちで愛犬「いわて」を愛することができています。
初めての愛犬「ジジ」の時には、愛犬が亡くなる恐怖におびえるような愛犬家でした。
「日優」の時は、死に際は私が看取るんだ！と「日優」とずっと一緒にいたい気持ちが強くありました。
「キキ」は、最期の時間がかわいそうだったなと心のどこかに苦しい思いがあります。
そして、迎えた「いわて」。
「いわて」を迎えることが決まった時から、私は、この子が一生を終える時、自分は何歳だろう、
この子の介護をして、最後までちゃんと見送ってあげようと思いました。
今までの経験をいかして、いい関係性を築いて、この子をちゃんと育ててあげよう、などという気持ちもありました。トレーニングをして、思うようにいかず、苦しんだ時もありました。
でも、ある時から、そんな色々な思いは吹っ飛びました。
トレーニングで「いわて」とうまく意思疎通がとれず、焦っていた時に言われたひとこと。
「そんなんどうでもいいやん。何したって、いわては、自分達が最後までかわいがってあげるだけやねんから。」
その通りだと思いました。
それから、私は、何かつっかえていたものが取れたような気がして、
とりあえず、楽な気持ちでいわてをただただ愛するようになりました。
甘やかすという意味ではなく、1日1日を大切に愛すること。
いつ、何があるかはわかりません。
もしかしたら、想像もしていなかった運命があるかもしれない。
でも、それはそれで仕方ないこと。
だから、いつどうなっても受け入れられるように、毎日愛していこうと思えるようになりました。
「いわて」は、今、スタッフ達の愛情を存分に受けて生きています。
その姿を見て、本当に幸せ者だと、安心します。
私一人が意気込まなくても、変わらぬ愛情をたっぷり注がれて、守られています。
「いわて」を迎えて本当に良かったと思っています。
こんな気持ちで愛犬と過ごせる日が来たことに感謝の気持ちです。
愛犬の死を経験すると、「もう犬は飼いたくない」と多くの方が感じてしまいます。
私もその一人でした。
でも、今、私は、「いわて」を迎えて、また、愛犬ができて、良かったと思っています。
悲しい別れは必ずきます。
でも、それ以上に、充実の気持ち、愛する気持ちが幸せをもたらしてくれます。
自分の愛犬って、なぜか、誰よりも、顔も姿もしぐさも全て、特別かわいいように思えます。
でも、これって、他人から見ると、普通の犬なのだと思います。
「いわて」の場合でいうと、普通の雑種犬。
でも、私にとっては、遠く離れた場所から見ても、特別輝いて見えるほど、とびきりかわいい犬なんです。
こんなことを思えるのは、愛犬と出会えてこそです。
だから、幸せな毎日を楽しまないと損だと思っています。
ようやく、本当の愛犬との楽しみ方にたどり着けたような気がしています。
これから、何年、ともに歩めるかわかりませんが、
今を大切に、「いわて」との毎日を楽しもうと思う毎日です。
ありがとう、「いわて」♪
