食事

健康体に育ってほしい! 離乳食(期)から成長期の子犬におすすめしたい食事


生後まだ日も浅い子犬を家族に迎え入れるとき、あなたは何を気遣い、何を整えますか?

「寒くはないかしら?」「暑くはないかしら?」と気温を気遣ってみたり、寝床となるベッドやゲージを整えたり、ペットシート、おもちゃ、首輪にリード・・・と準備に追われるかもしれませんね。
環境を整えたり必需品の準備をしたりすることは、とても大事なことです。
しかし、それらに加えてもっとも気遣いが必要なのは、離乳期から成長期の子犬の食事です。

お母さん犬の栄養いっぱいの母乳を離れて、飼い主さんが与える食事を頼りに成長していくこの子犬時代。
さあ、いよいよあなたが子犬の親となって奮闘する日がやってきましたよ。

そうは言っても肩に力が入りすぎて、ため息を付いている飼い主さんも中にはいるかもしれませんね。

書店に並ぶ飼育本を何冊も買って読んでみたり、ペットショップの店員さんに言われるままにあれもこれもと買ってみたり、ネット情報に振り回されて翻弄したり・・・と、愛犬の愛らしさに癒されるはずが、クタクタに疲れてはいませんか?
正しい情報を入手し、家族の一員になった愛犬にいちばん適したものを選んであげることが何よりです。

「いったい何がうちの子に合うのかわからないわ」と悩んでおられる飼い主さんにこそ知ってもらいたい「子犬の食事」―― 愛犬の健やかな成長を願いながら、いっしょに考えていきましょう。

子犬と呼ばれる時期っていつまで?

 *哺乳期:生後から2~3週間ほどの期間
 *離乳期:生後約20日から60日程度
 *成長期:小型犬では生後約50日から10か月程度
      中型犬では生後約50日から1年程度
      大型犬では生後約50日から1年半程度
      超大型犬では生後約50日から2年程度

生後から3か月くらいまでを「幼犬」、3か月から1歳くらいを「子犬」と呼びます。

犬種によっては大きい犬がいるけれど、それも「子犬」って呼ぶの?

体重差や身長差があっても私たち人は、乳児、幼児、少年少女、青年、成人、壮年、老年・・・と、ライフステージに呼び名があり、また、赤ちゃん、子ども、大人、高齢者と分けることもあります。
それと同じで、犬も大きさや重さの差で「仔犬」「大犬」などと分けたりはしません。

 

分類 成犬時の体重 犬種
超小型犬 4㎏未満 トイプードル・チワワ・ダックスフンド・豆柴・ポメラニアン・ヨークシャテリアなど
小型犬 10㎏未満 柴犬・シェットランドシープドッグ・シーズー・ウェルシュテリア・ミニチアピンシャなど
中型犬 25㎏未満 ウェルシュコーギペンクローブ・ビーグル・ブルドッグ・ジャーマンピンシャ―など
大型犬 25㎏以上 アフガンハウンド・ゴールデンレトリバー・シベリアンハスキー・セントパーナードなど

このように、「子犬」は小さい犬という意味ではなくて、成長過程の一時的なある時期を称してこう呼びます。
ですから、どの犬にも「仔犬」時代はあるのです。

食事のスタートは、離乳期!

生後間もなく母乳もしくは代用乳で育った犬も、いよいよ2か月を過ぎるころにはミルクから離れる「離乳期」を迎えます。
大きさも体重も体型もどんどん差が表れてきます。
これからは健康な体を作るうえでもっとも大切な成長期に入るので、好き嫌いなくいろいろな食事に慣れさせていく時期です。
とはいうものの、子犬の消化機能はまだまだ未熟ですから、離乳期からの食事は消化の良いものを与えてあげましょう。
消化しにくいものを食べると、アレルギーや健康のトラブルを招きやすい体を作る要因になりますから、十分に
配慮してあげてください。

ペットショップ、ブリーダーさん、知り合いから我が家へと迎え入れる犬の場合は、今まで食べていたものを聴き取り継続してそれを与えましょう。
環境の変化はストレスの要因になり得るので、まずは、新しい環境に適応してゆくまでの期間はできる限り食べ
ものを変えることは避けましょう。
家で生まれた犬も、生後日が経って家にやってきた犬も、消化の良いフード、生食ローフードや手作り食から
始めることをお勧めします。

給餌回数は一日何回くらいがいいの?

・食事の回数
*授乳期を過ぎた間もないころは、1日3~4回程度
*3~4か月くらいまでは1日3回程度
*その後は、1日2回程度

ただし、個々の食欲や食べ方には差がありますから、フードの食いつきをよく観察しながら与えるようにします。
幼犬の時期を過ぎて、初めてのお誕生日を迎える前後の頃が成犬となる時期です。
1歳の声を聞くころには心も体も大きく育っています。
健康的に成長するためにも安全性の高い質の良いものをしっかりと与えましょう。

おやつは子犬の時期には必要?

おやつは主食ではありません。
ですから、食事の回数の1回としてカウントはしません。
「ごはんをあまり食べないから」「おやつだと喜ぶから」という理由でおやつが主食の代用にならないようにし
ましょう。
おやつをあげる意味は、「しつけ」や「ご褒美」として「正しいこと」を教えるためのひとつの手段ですから、
カワイイという単純な理由から回数が増えてしまうことがないように注意してくださいね。

初めて与えるおやつとして相応しいのは、口の中の唾液で溶け喉を詰まらせることのない「ボーロ」です。
無添加・味付け無し・消化が良いものを基準に選んであげてください。

そして、おやつを与えたらその分、主食の量を減らすということも忘れないでください。
主食プラスおやつをそのまま与えていたらカロリーオーバーになって肥満傾向に陥りやすくなります、健康面で
の心配ごとを招いたりしますから気を付けましょう。

食事の給与量はどれくらいがいいの?

ドライフードなどの裏面には、原材料や種類、体重別の給与量の目安が表示されていますので、それを参考にしておられる飼い主さんが大半だと思います。
飼い主さんの中には、大切な愛犬の一日に必要なカロリーをちゃんと知っておきたいと思っている人も多くおられることでしょう。
そこで、環境省のHPの『飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~』というページを見ますと、カロリー計算の計算法が記載されていますので抜粋してみました。

カロリー必要量の計算法
犬の場合には、体重(kg)の0.75 乗に各ステージにおける係数(離乳期では274、成長中期では200
成犬期では132)をかけることで計算します(PC をお持ちの方はエクセルで「= 係数× 体重^0.75」で
計算できます)。 ―― 環境省HPより

この計算式の文章を見て、すぐにカロリー計算ができる人は、すごい!
パソコンを使いこなせる人なら簡単に計算ができるのでしょうが、なかなか素早くは計算できませんし、これはあくまでも目安としてとらえてください。(環境省でもそのように説明しています)

子犬はまだまだ一度にたくさんの量を食べることは苦手ですし、季節や運動量によっても食べる量は変わるもの
です。
たとえば、夏場の暑い日は食欲が落ちますし、寒い時には体温を保とうと多くのカロリーを必要とします。
また、散歩や遊びでいつもよりエネルギーを使ったときは食欲が増したり、また逆に運動をしすぎてクタクタになり食欲が落ちたりすることもあります。
計算どおりにはなかなかなかスムーズにいかない ―― それが、子犬育てです。

とはいえ、上記のカロリーの計算方法に従って考えていきましょう。

・「安静時エネルギー要求量(RER)resting energy requirements」の計算法

散歩も運動も一切ナシ、心臓が動いていて呼吸をしている状態のカロリーを計算します。
(※「√」の表記がある計算機(電卓)があれば簡単に計算ができます。)

適正体重(㎏)の0・75乗 × 70 ・・・基本の公式

例として、超小型犬のトイプードル、生後6か月で体重は3㎏の場合で考えてみましょう。

① 体重を3回掛ける(体重×体重×体重) ⇒  3×3×3= と押す ⇒  答えは 27 
② ①で出た答えの表示をそのままに、電卓の「√」記号を1回押すと ⇒ 5.19615…と出る
③ 続けて2回目「√」押す ⇒ 2.27950…と出る
④ ③で出た数字に70を掛ける ⇒ 159.5654 と出るので、四捨五入すると答えは約160カロリー
※一日に必要なカロリーは、160カロリーです。(あくまでも安静時のカロリー)

・「一日あたりのエネルギー要求量(DER)daily energy requirements」の計算法

これは、上記のRERの数値に活動係数を掛けるとDERが算出されます。

仔犬の時期 活動係数
離乳期 3.0
4か月~9か月 2.5
10か月~1年 2.0

DER=ERE×活動係数 ・・・基本の公式

前出のトイプードルをそのまま当てはめて考えます。
すると、6か月では係数は2.5にあてはまりますから、EREで出しておいた答えにこの係数を掛けると
    (ERE)160kcal×(活動係数)2.5=(DER)400kcal  
⇒ これが、一日の摂取カロリーの目安となります。

ここまで計算できましたか?
このカロリーの目安を知っていれば、手づくりの食事を作るときの参考になりますね。
また、ドライフードに他のフードをトッピングするときにもカロリーの算出がしやすいです。

さらに飼い主さんが知りたいのは、どれくらいの量 なのかということではないでしょうか。

・カロリーに基づく給与量の計算法

与えている食事がドライフードだとすれば、どのくらいの量を 与えればいいのかを計算しましょう。
ドライフードのパッケージの裏面に100gあたりのカロリー数が表示されているはずです。
たとえば、100gあたり340kcalと表示されているとしましょう。
比率を出すと簡単ですね!
100:340=X:400 ⇒ 340X=40000 ⇒ X=40000÷340 となり 
X=117.647… 四捨五入して約118g  ⇒ これが一日に必要なドライフードの量となります。
この算出された量は一日分の必要量です。 
ときどき、摂取カロリーや給与量を1回のものとして勘違いされるのですが、あくまでも一日量です。
1日2回なら2分の1ずつで1回につき59g、3回なら3分の1ずつに分けて1回につき約40gということです。
また、その合間におやつなどを与える場合は、そのおやつの分量も差し引いて与えないと、カロリーオーバーになって肥満を招く原因となりますから注意してください。

あぁ~、なるほど! そのような計算をするのね・・・と思われたと思いますが、これは、あくまでも公式にあてはめた目安だということを忘れないでください。

人と同じで、食事は「腹八分目」いえいえ、最近では「腹七分目」とさえ言われています。
要は、愛犬の体調や運動量、そして便の状態などを見てフードの量を増減してあげるのが、いちばん大切なことなのです。

離乳期の食事は何を与えたらいいの? 

―― ドッグフードだけでいいの? ドッグフードが一番いいの?

生後間もなく母乳もしくは代用乳の犬用のミルクで育った犬も、いよいよミルクから離れる時期を迎えます。
これからは健康な体の基礎を作るうえでもっとも大切な時期に入るので、好き嫌いなくいろいろな食事に慣れさせましょう。
筋肉や臓器、血液などの体を作る基本は、タンパク質です。
骨や歯を丈夫にするには、大豆や小魚などのカルシウムが欠かせません。
そのカルシウムやリンの吸収を促してくれるのは、キノコ類や魚介類に多く含まれるビタミンDです。
それらをうまく取り入れながら日々の食事を充実させていきましょう。

さあ、いよいよ離乳期から成長期に必要な食事のスタート!

・ドライフードを40℃くらいのお湯に浸しふやかしてあげましょう。

  ドライフードは総合栄養食ですから、新鮮な水とともに与えるように商品には表示されています。
授乳期のミルクから離乳期に入ってすぐに、カリカリと乾燥した固形のものを与えるのはどうでしょう。
食べものを丸のみしてしまう習性のある犬にとっては、噛み砕けない食べものはそのまま胃や腸へと運ばれ
 てしまいます。
ですから消化の良いものを与え、無理なく飲み込めるような柔らかさが離乳期には求められるのです。
  ただし、熱いお湯でふやかすとドライフードに含まれる水溶性のビタミン類は壊れてしまいますから、低温が相応しいですし、ふやかしたお湯も湯切りせずにそのままフードといっしょに与えてください。

 歯は生後1か月から2か月くらいにかけて生えそろってくるので、お湯の量は日数の経過とともに減らしていき、歯が生えそろう頃には成長期を迎えていますので、ふやかさずに与えるようにします。
 

・手づくり食を与えましょう。

  材料を吟味して選べるというのが何と言っても手づくり食のメリットですし、作りたての新鮮なものを食べさせてあげられますね。
  愛犬の健康状態に合わせた食材が選べるもの安心です。
  手間がかかると考えがちですが、私たちが食べる食材をちょっと取り分けて小鍋で煮炊きするだけで簡単にできます。
  離乳食の最初の一歩は、そんな簡単なものからはじめると長続きしますよ。

 ≪ 離乳期のかんたん手づくり食 ≫

・生肉を与えましょう。

  生肉といえば、「馬肉」「鹿肉」「ラム肉」「鶏肉」「牛肉」「豚肉」「シシ肉」などの種類があり、ビタミン、ミネラル、タンパク質、そして豊富な酵素が含まれています。
  特に、酵素は食べものを消化するためには欠かせません。
ドライフードに含まれているタンパク質は、高温で加熱処理されていて吸収力が悪く、酵素は死滅していますから、ドライフードを与えるときは、特に消化吸収に気を配ることが大切です。
  生肉単体では総合的な栄養は摂取できませんので、ドライフードの量を2割ほど減らして、その分を生肉で補充して与えたり、手作り食に加えて野菜や果物といっしょに取ったりすることをお勧めします。
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・生食ローフードを与えましょう。

 「生食ローフード?」「そんなの聞いたことがないわ」と思う方が多いことでしょう。
「生食ローフード」とは、高温加熱処理をされていない、生の食材を用いたペースト状のフードのことです。
生食なので栄養が損なわれることはありません。
  生肉を中心に生贓物、生骨、発酵野菜や果物を原料とした栄養バランスの整った総合栄養食ですから、愛犬に必要な栄養素がこれだけで摂取できるのです。
  酵素や乳酸菌などのさまざまな有用菌がたっぷりと含まれているため、消化にすぐれている点も高評価です。
  消化に良く、栄養を満たし、手間が要らない・・・とくれば、子犬の時期の食べもの大きな悩みが解消できて、子犬育てがずいぶんと楽になりますね。

  消化が良くて栄養が体に行き届くということは
快食 → 消化 → 快便 → 快眠 → 成長 
と循環していき健康な体を作っていきます。
  どれかひとつでも滞ってしまうと、体のバランスを崩してしまいます。
  ですから、離乳期から成長期は犬にとって、とても大切な時期といえるでしょう。
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便で健康状態ってわかるの?

―― 便の状態に健康のバロメーターは隠されている!
便がゆるかったりコロコロとウサギのような便だったりしたことはありませんか。
便意をスムーズにもよおし、出た後もスッキリ・・・というのが普通の健康な状態だとしたら、下痢や便秘というのは原因がどこかに・・・もっとも影響を受けやすいのは「食べもの」です。

ずっと毎日同じものを食べているのに、便の状態がいつもと違うような気がする
ここ最近、フードを変えたら便の状態が変わったような気がする
やけに最近、臭いがキツクなったような気がする
このように「・・・のような気がする」ではなくて、しっかりと便の状態を観察しましょう。
便は健康のバロメーターです!

・【正常な便の状態】

*便の形    ⇒ 断面が丸く細長い
*硬さ     ⇒ 拾い上げてつかんでも形が崩れない
*色      ⇒ 茶色、こげ茶、黄土色
*臭い     ⇒ 食べたものの臭い

・【気になる便の状態】

*硬くて小さくてウサギの便のようにコロコロ 
 原因)・運動不足・水分不足・食事の量が少ない・便が腸内に長く留まり水分が吸収されて硬くなる

*軟便もしくは下痢
原因)水分過多・食事が合わない・感染症や食中毒・消化不良

*血が混じる
原因)・小腸、大腸の傷や炎症や腫瘍など・便秘などで硬い便を出す際に肛門付近が割けて出血

*臭い
原因)食べすぎや消化不良・腸内環境の乱れ
  
*回数
 傾向)子犬は食後に便をする・1日1回から3回程度子だが個体によって差がある

*量
 傾向)繊維質は消化されないので、フードに含まれる繊維質が多いと便の量も多い
穀物中心のフードは便の量が多い
  
下痢になったから便秘になったからと余り神経質になる必要はありません。
腸内細菌の種類が変わるとそれまでの腸内環境をリセットしようとするため下痢になる可能性もあります。
要は便をするときに苦しそうにしていたり痛そうにしている様子や、下痢や便秘を交互に繰り返したり、また便が出ないのに何度も便をもよおすような態勢をとっているときは、注意してあげてください。

子犬にいい食事って?

こうして子犬の食事をずっと考えていくに従って、わかってきたことがあります。
「消化の良いもの」「栄養のバランスが整ったもの」・・・それがなによりもの健康食だということです。
栄養バランスの整ったものを取ることは成長期の発達をスムーズに促してくれますが、それには消化の良い
ものでなければその栄養を取り込むことはできません。
「栄養」「消化」両方のバランスを満たしている食べものこそ、あなたの愛犬が健やかに育つ礎となってくれる
ことでしょう。

ここで紹介したいくつもの食べものの中で、そのような条件をより満たしてくれるのは、やはり手作り食ですね。
作り手である飼い主さん自身が愛犬の健康体を作り上げることができるのです。
新鮮で安心安全な生肉や野菜、果物などの食材を選ぶことで、メニューの幅もグーンと広がり【鬼に金棒】です!

そして、さらにこれからの犬の飼育時代には、「生食ローフード」がたくさんの子犬たちを次なるライフステー
ジへと導いてくれる食育の助けとなるでしょう。
手間いらずにもかかわらず、酵素・乳酸菌・そしてさまざまな有用菌がたっぷりと含まれたバランスの良い
フードという点では、この「生食ローフード」は、飼い主さんの心強いサポーター役となってくれるでしょう。

「生食ローフード」を扱っているお店は限られていますが、ネット販売などで購入することは可能ですから興味を持たれた飼い主さんは、ぜひお問合せください。
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