ファロー四徴症
症状・原因
主な症状は、運動時の呼吸困難や、チアノーゼ、疲れやすいなどです。 先天性が原因と考えられます。
治療方法
有効な治療が無いのが現状ですが、症状を緩和させる対処療法がおもな治療になります。
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心筋症
症状・原因
心筋症とは、心臓を動かす、心臓を構成している筋肉である心筋に異常が起こることにより、全身に血液を送る心臓の働きが低下する心臓病です。 心筋症には、「拡張型」、「肥大型」、「拘束型」の3種類があります。
初期は、元気がない、疲れやすいなど、無症状のケースが多いのですが、進行していくと、咳、腹部が膨れる、呼吸困難、失神などの症状が見られます。 また、最悪の場合、突然死する恐れもあります。純血種に多く発症するため、遺伝性な原因があるとも考えられていますが、現在のところ正確な原因は不明です。 特発性のものと、二次性のものがありますが、犬の場合は特発性心筋症がほとんどです。
治療方法
血管拡張薬、強心剤、利尿剤などを処方する内科療法が主な治療法となります。家庭においても、塩分の制限を始めとする、食事療法を行なう必要があります。 また、心臓に過度の負担がかからないように運動制限も行います。ただし、肥満を避けるため、無理のない範囲での運動は必要となります。
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心臓肥大
症状・原因
心臓肥大とは、その名の通り、心臓が普段より大きくなった状態を指す病気です。心臓病の中で最も発症率が高く、望ましくない食生活によって引き起こされる肥満や高血圧が原因となるケースが大半を占めます。他に、僧帽弁閉鎖不全や、フィラリアが原因となる事もあります。様々な原因により、心筋に強い負荷がかかり、その負荷に耐えるように、心筋が肥大します。
代表的な症状は咳をする事です。この心臓肥大は、まれに肺水腫や心不全を招くこともあるため、早期検診、早期治療が重要です。蛇足になりますが、犬種によっては元から心臓が大きい子もいるので、まれに獣医師が正常な状態の心臓であるにも関わらず、心臓肥大と誤診する事があります。自分の愛犬が心臓肥大だと診断されたら、セカンドオピニオンを行なうのも良いかも知れません。
治療方法
一番の治療法は肥満や高血圧などの原因を取り除く事です。カロリーや塩分を抑えた食事療法を行い、ストレスを極力与えないようにしてあげましょう。また、原因によっては薬物治療や手術を行う事もあります。
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心室中隔欠損症
症状・原因
心室中隔欠損症は動物で最も頻度の高い先天性心奇形です。原因は、左心室と右心室を隔てている心室中隔の一部が欠損してしまい孔が残ってしまいます。この欠損孔を介して血液が左心室から右心室に流入することから様々な異常が生じてしまいます。小さな欠損孔は発育に伴って自然に閉鎖するケースがあります。そのために心臓肥大などがおこります。
初期であれば症状的には何か起きるような症状はありません。重度ですと運動時に犬が疲労を感じて動かなくなる・呼吸困難・嘔吐・乾いたような咳・食欲低下・痩せる・発育障害などがおこります。このような症状が繰り返されて他の呼吸器の病気などにもかかりやすくなるようです。また欠損孔の大きさにより、発育障害、呼吸困難、チアノーゼを呈し、心不全で死亡することもあります。
治療方法
症状がごく軽い場合やはっきりした症状がなければ、安静にさせ、食餌療法をおこなうなどの家庭の看護だけで、特別な内科療法は必要ないでしょう。症状がはっきりしていれば、その症状に応じて他の心臓病と同じ内科療法を行います。
犬では、開心術により欠損孔を閉鎖します。予後は、ごくまれに心臓の穴が自然に閉鎖することもあります。基本的に自然治癒は望めないです。犬の為にも早期に手術を行なう必要があります。
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動脈管開依存症
症状・原因
動脈管開依存症とは、出生後は閉鎖するべき肺動脈と全身動脈をつなぐ動脈管が開いた状態で、心不全や呼吸不全を起こします。心臓の中に穴があいていたり太い血管が胎生期にあった血管が残ってしまい、動脈血と静脈血が混ざってしまう症状です。大動脈が心臓から出て行く部分が狭くなっていたりするものがあります。
症状は、まったく無症状で心臓の雑音だけが身体検査で見つかる場合が多いのですが、元気が無い・発育が悪い・左心不全の様々な症状などを示すこともあります。犬で多い先天性の心疾患です。胎子期に使用され、通常であれば生後2〜3日で閉じてしまう心臓の血管が、それ以降も閉じないことにより循環に問題が起こります。
治療方法
心臓の異常が見つかった場合は閉鎖しなければいけない外科的な手術を行いますが、困難なケースが多く犬の状態を判断しての選択が必要になってきます。症状を軽減するために対症療法と心不全に対する内科療法が並行して行います。
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三尖弁閉鎖不全症
症状・原因
三尖弁閉鎖不全症とは三尖弁の接合不全により収縮期に、心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁という弁の異常です。 Ebstein病、心房中隔欠損欠損症などの先天的なものと、リウマチ性、肺高血圧症などの後天的なものに分けられます。
老年期に後天的に発生し犬の心臓病では統計上で多い病気になります。発症しやすい犬は、ポメラニアン・マルチーズ・ヨークシャーテリアといった小型犬が発症しやすいです。
代表的な症状は咳です。肺の中に水が溜まり始めると気管支内に分泌液がでる事により、さらに咳の原因と繋がります。肺に異常があると呼吸が苦くなり体を横にして寝る姿勢が苦痛になるため、胸を下側に寝るようにな姿勢をとります。また四肢の浮腫・運動意欲もなくなり・食欲も低下気味で,意識の反応も遅く朦朧とします。重度の場合でしたら、昏睡などの症状も表れます。
治療方法
基本的に心臓病の治癒は難しいために、一生つき合っていかなければならない病気です。従って症状を抑えて少しでも体が楽になるように、様々な薬物療法を行います。
薬は、血管を拡張させる役割・心臓の収縮の機能を高める・利尿効果を高めて体の中の不純で余分な水分を減少させる薬などが投与されます。日常の食事では、負担のかからない食べ物を与えてください。発症原因がフィラリアの場合、虫の駆除をします。また胸水・腹水が溜まっているようであれば、除去をします。
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心房中隔欠損症
症状・原因
心房中隔欠損症は、比較的多い先天性の異常で、とくに重大な症状が出ない事もあります。心房中隔に穴があいている奇形で、心臓の右心房と左心房の間の壁に穴が空いてしまった為に起こる病気です。通常、胎児の時には心臓の右心房と左心房の間の壁に穴があいていて、生まれた後で穴は完全に閉じます。
ただ心房中隔欠損症の場合には、成長後も穴(卵円孔)が閉じることなく残ってしまいます。右心房と左心房の間の穴が開いている以外に心臓に異常がない場合は、血液の流れがあまり負担はなくて大きな障害にならないケースがほとんどです。
一般的には無症状で気付かないこともあります。欠損孔が大きいと呼吸器感染を起こすこともあります。生後6ヶ月くらいから呼吸困難や咳などの症状があらわれてきます。
発症しやすい犬の種類は、ポメラニアン・ジャーマン・プードル・コリー・シェットランド・シープドッグ・シェパードに、よくみられメス犬に発生頻度が高い傾向があります。フィラリアにより起きるケースも関係あります。逆に心房中隔欠損症の犬がフィラリアに寄生されたケースで、虫が卵円孔を通じて右心房から左心房に移動し問題をおこすことがあります。
無症状でもフィラリアに感染してしまいますと、この穴を通じて左心系に進入して末梢の動脈に詰まってしまいます。それにより手または足先が腐敗する事もあるので、フィラ リア症を確実に予防しなければなりません。
治療方法
特に症状がなければ、経過をみるだけで、治療を必要としないことがほとんどです。ですが、穴が大きい、もしくは症状が重いという場合は、手術をして穴を塞ぐということもあります。
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心不全
症状・原因
心不全は心臓の機能低下により、身体に充分な量の血液を送れなくなる進行性の病気です。うまく送れない・流れない事により、水分が肺や周囲の組織内に溜まる・咳をする・呼吸困難・ひどくなると死亡する場合もあります。
心臓自体やそれ以外の異常が原因となって、心臓の血液を送り出すはたらきに問題が生じます。最初に気づくのはやはり、体重減少・不整脈・失神してしまう・鼻水が出る・呼吸困難・せきなどの目に見える症状です。また舌や口の中の粘膜などが紫色になり、チアノーゼという症状があらわれることもあります。
治療方法
心臓の働きをよくする強心薬やむくみを取るための利尿剤が投与されます。肺水腫を解消するためには肺の血管を広げる薬、呼吸困難には気管支拡張剤を投与します。心臓に負担をかけないように運動を制限し、食餌の水分と塩分を減らします。心不全用の処方食を利用するのもおすすめです。
運動療法なら心臓の負担を軽くするため、運動量を制限して症状が出ないようにケアする必要があります。食事療法なら食事を与える時に、塩分の含まれる量が多すぎると、喉が渇いてしまい水を多く飲むため体液量が増加します。それにより「うっ血」状態となり、心臓への負担が増してしまいますので注意が必要です。また犬が肥満になりますと心臓への負担も強くなってしまいます。
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肺動脈狭窄症
症状・原因
肺動脈狭窄症は、先天的に肺動脈の狭窄を起こし血流が流れにくくなり右心系の圧負荷が増大する疾患です。肺動脈に血液を送り出すために、通常よりも大きな力を必要とするため、右心室の筋肉が肥大します。右心室が肥大することにより、心臓の形態異常となり、二次的に三尖弁の閉鎖不全、右心房の拡張をおこします。
肺動脈弁の狭窄部を速いスピードで血液が流れます。心室が肥大して拡張能力が低下し、血液を送り出す能力が低下すると右心系の心不全となります。右心房圧が上昇することにより、腹水、胸水も起こします。
運動不耐性,失神,心不全,不整脈などいわゆる心疾患の症状を示します。肺動脈の根元が先天的に狭いために、心臓の肥大や肺の血圧の低下などがおこり、その結果、呼吸困難など様々な障害を起こす先天的心疾患です。軽い症状でしたら、疲れやすかったりするものの、日常的に気付かないで無症状で過ごせます。重い症状のケースなら呼吸困難等の心臓病症状を起こして、腹水が溜まってしまう時も起こります。重度の時には突然死の可能性もあります。
発症しやすい種類は、ビーグル、ボクサー、チワワ、フォックステリア、ミニチュアシュナウザーなどが報告されております。
治療方法
様々な外科的処置が検討されています。心臓カテーテルを使用して狭窄部を拡張する方法もありますが,弁膜が低形成の動物には効果的ではありません。中等と重症な犬では運動制限がすすめられます。
症状が現れないときには、治療する必要がないな愛があります。軽い症状のときは、クスリによる治療を行います。症状が重いときには、手術が必要になることもあります。通常完治は無いので一生のおつきあいになります。心不全が起きているときには予後は難しいものとなります。
食餌は塩分の多い食事は避けて不整脈による突然死なども、関与してしますので未然に防ぎましょう。軽度の無症状でしたら運動制限の必要はないですが、中程度以上になってしまうと手術が必要であり運動制限が必要になります。
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先天性の奇形
症状・原因
生まれつき心臓の中にと穴があいていたり、太い血管が胎生期にあった血管の名残でつながっていたりし、動脈血と静脈血が混ざってしまっているなどの状態を先天性のと言います。大動脈が心臓から出て行く部分が狭くなっていたりするものがあります。
体重が増えない・チアノーゼにより口唇などが紫色になる・呼吸障害・体の成長がしないなどの支障をきたします。手術をして正常な心臓のしくみに近づけたとしても、健康な人の心臓とは、まったく同じにはなりません。
それは手術をすることによって、心臓自体を傷つけているからです。元気になってからも、手術した心臓がずっと正常に働いてくれれば問題ないのですが、突然異常をきたす可能性は十分考えられます。少しでも息切れや様子がおかしかったら早期に動物病院で診察を受けましょう。その後心臓の状態や生活環境に、気を配り飼い主さんが優しくケアしてあげましょう。
治療方法
心臓の異常が見つかった場合は外科的手術をおこないますが、困難なケースが多く慎重な選択が必要になってきます。運動の制限・食事療法の管理も、一定程度の効果もありますが、根本的な治療には外科手術が行われるようになります。
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僧帽弁閉鎖不全症(心臓弁膜症)
症状・原因
僧帽弁とは、心臓の左心房と左心室の間に存在する弁で血液が逆流しないようにする重要な役割を果たしています。この弁の一部または全部を障害する異常が、僧帽弁閉鎖不全症を引き起こします。犬の僧帽弁閉鎖不全(別名、心臓弁膜症)は、主に僧帽弁(左心房と左心室の間にある弁)と、それを支持する腱索(アキレス腱のようなもの)が障害されることによって起こります。
僧帽弁閉鎖不全症は進行性であり、数年の経過で弁や腱索の伸張は、さらに進行し、逆流量も増加します。逆流量の増加や経過とともに、徐々に運動能は低下し、散歩中に肩で息をするようになり、休むことが多くなります。
代表的な症状は、呼吸困難や繰り返して咳をする、運動を嫌がり散歩してる最中の途中で座り込こむ・食欲不振で元気がなくなる、失神などの症状が現われます。この病気の恐いところは、合併症です。同時に肺水腫・弁の逸脱・左心房の破裂を引き起こし、血圧が上昇しやすい冬場に多くなります。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル・マルチーズ・チワワ・プードル・ダックスフント・ミニチュア・シュナウザーなど主に小型犬に発症率が多いです。性別で比較しますと、オス犬がメス犬よりも約1.5倍ぐらいかかりやすい傾向があります。老年期に発生しやすく、犬の心臓病の中で一番発症率が高いです。、心不全の95%はこの病気である。年齢の統計では16歳ですと75%の犬が発症しています。
キャバリアキングチャールススパニエルだけで見ると、1歳ですでに33%がこの病気を持ち,4歳以上では60%になってしまいます。重症になると、心臓に戻る血液が障害が起こり、胸水や腹水が溜まってしまいます。また肺水腫が急激に起こり、心臓の収縮リズムも異常になってしまい危険な状態に陥ることもあります。
治療方法
強心薬や、利尿剤、血管拡張剤など内科的治療を行います。極力、犬を興奮させないようにし、少しでも心臓を長持ちさせるように努力します。症状を抑えるのは投薬で、そして心臓を長持ちさせるために運動制限を、肥満になっていれば同時に減量を行います。動物病院などで心臓病用の処方食が普及されているので、相談してみることをおすすめします。
とくに小型犬は、かかりつけの動物病院で定期検査をして、精密検査を受けて心臓の状態をしっかり調べましょう。早期発見をしてあげましたら、心臓病の進行を食い止めて生活を少しでも長くできます。
家庭での治療は、運動制限・薬物療法・食事で低塩分の軽減するなど、飼い主さんがしっかりケアをしてあげてください。薬の投与は症状の緩和で、病気を治すものではありません。塩分・脂肪分を軽減して体に優しい食事をこころがけてください。散歩時でも、他の犬たちが少ない時間帯に散歩に出して興奮させないようにしましょう。
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胸水
症状・原因
体内の水分を代謝する機能が著しく低下したことにより、心臓や肺を包んでいる、胸膜腔内の隙間に体液が溜まってしまう病気です。原因は様々ですが、循環器や血管、血液、リンパ管などの異常や病気によって発症することが多いです。また、原因が不明のものもあります。溜まる体液にはリンパ液や血液、膿などがあり、その種類によって、乳び胸や血胸、膿胸などと言い換えることもあります。隙間に液体が溜まっていく事により、呼吸障害を起こします。呼吸することが辛そうになったり、あまり動きたがらなくなったりします。
治療方法
軽度のものであれば、利尿液、アルブミン製剤、血管拡張剤などで体の水分を取り除き、食事療法を行うことで治るケースもありますが、薬の投与だけでは効果が薄い場合や緊急を要する場合には針を胸に指して水を抜きます。また、状況によっては開胸手術によって処置を施す場合もあります。原因となっている病気があれば、そちらの治療も行っていきます。水が溜まっても、必ず直ちに針や外科手術で水抜かなければいけないという事ではありません。治療時の負担を考えて、今すぐに抜かなくても問題ない場合には抜かずに様子をみることもあります。
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気胸
症状・原因
事故や怪我による外傷や、咳などの衝撃によって肺や気管が破れてしまったり、肺炎や気管支炎などの呼吸器の病気によって発症する病気です。 胸の胸腔という場所に穴が空くと、そこから空気が入り込んでしまいます。そのため、肺が十分に広がらず、呼吸することが困難になります。
また、症状が重いとよだれが出たりチアノーゼにかかったり、吐血や喀血が見られることもあります。また、胸部に痛みがあるので、胸に触られる事を嫌がったり、運動することを拒んだりします。
治療方法
症状が軽度のものであれば、安静にさせて処方薬を飲ませていれば、やがて完治することがあります。しかし、それだけでは治らない場合、針などを使って、胸腔の中の空気を除去しなければなりません。それでも呼吸困難が解消されない場合は、定期的に空気を抜いたり、酸素吸入が必要になる場合もあります。これらの対応は、気胸の原因の除去と平行して治療していきます。呼吸器の病気が原因になった場合には、その病気への治療も合わせて行い、外傷が原因となっている場合には、胸部切開などの外科手術等を施した上で行います。
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気管と気管支の病気
症状・原因
特に小型犬、たとえばポメラニアン、ヨークシャー・テリア、シー・ズー、トイ・プードルなどの高齢犬によく起こります。気管の一部が狭くなって起こる気管虚脱の状態が、原因としてはもっとも多いものです。その他、腫瘍ができて気管の一部が詰まり、呼吸困難を起こすこともあります。若い小型犬では、気管未形成と言って、生まれつき気管が小さく、そのため呼吸困難になることもあります。
また、食道に何か異物が詰まり、気管が圧迫されて、塞がってしまうために呼吸困難を起こすことがあり、これは全年齢において起こります。一般に、気管は触診ができます。前述のように、小型犬には、気管が押しつぶされたように変形する気管虚脱がよく見られ、これが呼吸困難の主な原因になります。
散歩中、犬が自分の好きな方へリードを引いて行こうとする時、喉に首輪が食い込み、ゲーゲーしている姿を見かけることがあります。これも、自然に発咳テストをしているようなものです。気管に炎症等がある場合は、喉に刺激を与えると咳がひどくなります。首輪の刺激によって、咳の出方がひどい場合は、首輪をやめて胴輪(ハーネス)にするとよいでしょう。ただし、胴輪は中型犬、大型犬では危険ですので、十分にその使用を考える必要があります。胴輪は首輪に比べて、犬を制御するのが難しいからです。
治療方法
気管より奥にあるので、その病気は触診等では分かりにくく、レントゲン検査や気管支鏡などの検査によって診断します。気管支鏡は胃カメラのようなごく小型のカメラで、これを気管のなかに入れ、直接に気管を調べます。
最近では、気管支洗浄という方法が取り入れられるようになりました。動物に麻酔をかけ、気管のなかに無菌の液体を入れ、それを回収して、異常な成分を調べる方法です。主な病気としては、気管支拡張症などがあります。これは高齢犬に多く、咳、呼吸困難の原因になります。また、気管支に異物が詰まっていると、やはり呼吸困難が起こります。
治療は咳の原因によって決定します。重度の咳では、去痍剤と鎮咳剤を短期間内服します。
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咽頭炎
症状・原因
始めは軽いので咳が出る程度ですが、病状が悪化してくるとノドの周辺にはっきりと痛みを感じるようになります。そのような時、犬はノドに触られるのを嫌がるようになります。有害物質や有毒ガス・薬品などによってノドを直接刺激され傷ついてしまう事が原因として考えられます。
治療方法
ウィルス感染やその他の全身症状を平行して治療を行いますが、一般的には内科的治療がほとんどです。咽頭炎を発症した犬はなるべく清潔で安静なところで休ませることが大切になってきます。
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喉頭の病気
症状・原因
短頭種の犬(頭の短い犬)、たとえば、チン、ボクサー、シー・ズー、ペキニーズなどによく起こります。これは、鼻腔の狭窄 (鼻の内部が狭くなっている状態)、喉頭の奥のヒダが伸びる(いつも呼吸が速いため刺激される)ことが原因だと言われます。軟口蓋伸長症 、扁桃腺の肥大、気管虚脱、喉の奥の一部の反転(変形)など、いくつかの原因が複雑に絡み合って、呼吸困難となるものです。
治療方法
臨床症状とのどの視診を行います。吠える原因を取り除いて犬を再訓練したり、咳の原因を特定して喉東炎を治療します
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胸膜炎
症状・原因
胸膜炎は他の呼吸器疾患のような鼻汁は出ません。症状としては呼吸がいくらか荒くなる程度ですが、進行が進みますと運動を嫌がり呼吸困難に陥ります。胸膜は胸腔の内側を覆っている膜の事で、この胸膜が炎症を起こすことを胸膜炎といいます。原因としてはウィルスや細菌、真菌感染などが考えられます。
治療方法
一般的な内科治療を行います。また、体内に滲出した液体は、針などを胸腔に差込み取り除いたりします。
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気管支炎
症状・原因
気管支周辺に炎症が起こる病気です。この気管支炎には急性のものと慢性のものがあります。どちらも主な症状は咳で、食事や運動の際に連続して乾いた咳をします。進行と共に湿った咳に変わります。首を下げて、吐き出すような咳をするため、嘔吐と見間違える恐れがあります。他の症状としては、運動するのを嫌がったり、食欲が低下したりします。喉に優しく触れただけでも痛がったり、喉に触られるのを嫌がったりします。呼吸が荒くなり、呼吸困難を起こす恐れもあります。
原因は、細菌やウイルス、ハウスダストなどのほこり、タバコや排気ガスといった汚れた空気、アレルギー、遺伝、老化、化学薬品など、数多く存在します。中でも細菌やウイルスが抵抗力の少ない子犬や老犬に感染して引き起こす気管支炎をケンネルコフと言います。このケンネルコフはワクチンの摂取で防げる為、近年では発症数は少なくなってきています。
治療方法
咳や気管支炎が、他の病気の症状として出てきている可能性があるため、検査は十分に行われます。その後、内科療法と吸引療法を行います。内科療法においては、その犬の原因によって、咳止めや気管支拡張剤、炎症を抑える薬やステロイドなどを与えます。細菌やウイルスに対しては抗生物質を与えます。家庭においても、散歩などは最小限に控え、安静にさせ、喉に負担をかけないように清潔な環境を保ってあげましょう。
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呼吸不全
症状・原因
呼吸不全は、正確には「病気」の名称ではありません。何らかの病気、疾患の症状として使われる「状態」の名称です。呼吸機能が低下し、酸素、二酸化炭素の喚起が正常に行われず、血液中の酸素が不足することによって、十分な酸素を体中へ届けられず、正常な身体機能が行なえなくなってしまってしまう事を指します。呼吸不全には急性のものと慢性のものがあり、急性の呼吸不全が1ヶ月以上続くと慢性呼吸不全と呼ぶようになります。
急性呼吸不全の原因は数多く存在します。主なところだと、喘息発作や肺炎、肺血症、気道閉塞、外傷、ショック、老化による肺機能の低下などです。この急性呼吸不全から慢性呼吸不全に移行する割合はおよそ半分も言われています。急性呼吸不全の症状には呼吸困難、頻呼吸、チアノーゼ、頻脈、意識障害、昏睡があります慢性呼吸不全の症状は基本的に急性呼吸不全と同じですが、日常面において、ちょっとした運動にも息切れを起こしやすくなります。
治療方法
心電図やレントゲンの検査と、日常生活の状態により診断されます。急性呼吸不全の治療法は、家庭での人工呼吸器による酸素吸入です。状態によっては薬剤による処置を行なう事もあります。食事療法も獣医師の指導に従って行なうのが良いでしょう。もちろん、飼い主の方のタバコを始めとする、有害な空気を吸わせてしまうような行為は絶対に控えて下さい。
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肺炎
症状・原因
大気中には様々な微生物が浮遊していて、肺は呼吸のために常にそれを吸入しています。口腔・咽頭にも微生物が常在して呼吸はそこを通って行われますが、防御作用が未然に防いでくれています。
肺の基本的役割である呼吸=ガス交換(酸素を取り込み、炭酸ガスを排出する)を機能しています。肺という場は常にドライでなくてはならないので、肺の中に微生物が侵入し炎症を起こし・肺の一部が水浸しになると、「肺炎」になってしまいます。
一般的に気管支炎や咽頭炎よりも症状は重たいです。犬の表情も険しく苦しそうにセキをして、吐き気を誘発します。連鎖的に発熱も起こすために、食欲不振や運動を嫌い散歩にも拒むようになります。楽な姿勢を作ろうとして、前足を伸ばしたり・つっぱった姿勢をします。肺炎が重くなりますと、体を横にして休憩できなくなり体力の消耗にも繋がってきます。
犬の肺炎は症状が進むと呼吸困難や発熱を起こす場合もあります。原因はジステンパーウイルス、パラインフルエンザウイルス(ケンネルコフの原因)アデノウイルス、細菌、真菌、寄生虫などの感染によるものが多いようです。また、冬の乾燥して寒い時や雨の多い梅雨時などには、ウイルスや細菌による感染症にかかりやすくなり、感染症の程度によっては肺炎を併発することがあります。
治療方法
感染を抑えるために内科療法を行います。薬をガスまたは蒸気にして吸わせる呼吸療法や場合によっては酸素呼吸が必要になります。運動や興奮をさせないように飼い主さんがフォーローして安静な状況を作って下さい。
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気管虚脱
症状・原因
気管虚脱は、肺への空気の出し入れを行う気管が途中でつぶれて呼吸が出来なくなる犬しかかからない、犬特有の病気です。一般的には中高齢の小型犬や短頭犬に発症しやすいです。
気管虚脱は遺伝や老化・肥満より起こります。気管の弾性膜が弾力を失い、平たく潰れてしまう為、咳を繰り返し呼吸困難になってしまいます。気管を作っている軟骨組織が正常に作動せずに、周囲の筋肉が保つための力を失って維持できず、空気の流れの通路を妨げられるようになってしまいます。
夏場や暑い季節に発症しやすいです。急にハーハーとかゼーゼーという苦しそうな呼吸をするようになり、時には激しい咳をするときもあります。ひどくなると、ヨダレをたらし、舌や歯肉の色が紫色になるチアノーゼという症状に陥る事もあります。放置すれば、犬は呼吸ができなくなるので、死に至ることもあります。喉の周辺に脂肪がつかないように飼い主さんがしっかり食事や運動をして注意してあげましょう。
治療方法
虚脱の起きた気管を正常な状態に戻すためには、気管拡張剤や抗炎症剤などの、内科的治療によって処置を施します。症状が軽いときは比較的簡単に治る場合もありますが、再発を繰り返すこともありますので注意が必要になります。暑い時期でしたら更に呼吸が辛くなりますので、家の中で涼しい場所を用意したり、エアコンなどで空気調整してあげてください。症状が重く、呼吸困難がひどいときは、酸素吸入や外科手術などを行ないます。
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鼻炎
症状・原因
鼻炎は粘膜が炎症を起こす病気です。細菌やウィルスによる感染症・外部からの刺激によっておこります。たまにくしゃみや鼻汁を出したり、鼻を擦る程度です。しかし重度になるとドロドロした鼻汁が膿のようになり、ずっと鼻汁を垂らします。
鼻炎により、粘膜が腫れ上がって鼻腔が狭くなり息が苦しくなり呼吸困難になって苦しそうな呼吸音をします。冬の時期になりますと乾燥して寒いシーズンには、粘膜が刺激されて細菌感染を誘発しやすくなります。外部的な要因で刺激臭や細かい異物などを吸い込んだ事により炎症を引き起こすのも考えられます。人間同様に犬達にもアレルギー鼻炎は発症します。
治療方法
一般的に原因細菌や二次感染に対する抗生物質の投与と消炎剤の投与の内科的治療をします。冷気にさらされないよう温かくして、鼻汁や目ヤニはこまめに拭いて清潔にしてあげます。腫瘍や外傷がある場合は手術をします。
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副鼻腔炎
症状・原因
鼻炎を放っておくと炎症が奥の副鼻腔にまで広がって、ひどい時には蓄膿症になってしまいます。症状が軽いときははっきりとした症状はありませんが進行して慢性化すると、ネバネバした鼻汁が出続けてくしゃみや苦しい呼吸音が聞こえて、口を開け続けて呼吸します。鼻の上が腫れていたり、触ると柔らかく膨らんでいたり、堅くもり上がることもあり痛みがあり、水っぱい鼻汁や血液が混じった・膿のような・ドロドロした鼻汁などが起こります。鼻が詰まっているので、涙が出たり、目やにが出たりします。
副鼻腔は、鼻腔の奥に続く、空洞になっており、内側は粘膜で保護されています。鼻炎が奥まで広がって伸びますとその深部の副鼻腔まで炎症が起きます。それが悪化すると、蓄膿症になります。また上あごの歯がぐらぐら揺れて、根元・歯肉が化膿や炎症してしまうと炎症が起きて副鼻腔に及ぶケースも度々あります。
治療方法
内科的治療によって改善を図りますが、鼻腔に直接的な治療としてネブライザー(吸入器)などを併用する場合もあります。また、膿や炎症によって患部に溜まったものを直接、チューブなどを挿入して洗浄したり洗い流す方法で回復に進むようにします。
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横隔膜ヘルニア
症状・原因
ヘルニアとは、体の内部で本来ない穴や裂け目がない場所に穴ができて、中にある臓器がその部分から出てきてしまう病気です。横隔膜ヘルニアは、事故などの衝撃などにより胸腔と腹腔を分けている横隔膜が裂けて破れて、その部位から腹部の臓器が胸の内部まで入ってきます。症状としましては、病気の程度によって違ってきます。軽い症状の場合は何も変化が感じられないときもあります。外傷性と非外傷性があります。
外傷なら交通事故や高い所からの転落・転倒・蹴られたなどの強い衝撃によって腹部の圧力が上昇し、横隔膜が破裂してヘルニアを発症してしまいます。横隔膜の損傷が大きく重度のケースでは、多量の腹腔内臓器が胸腔内に入り込み、受傷直後から唇などがチアノーゼ(皮膚や粘膜が青紫色になる状態)やショックなどの重篤な症状が現れます。また、横隔膜の損傷以外にも傷や骨折を誘発して伴っていることが多いです。
非外傷性なら生まれつきの先天的により横隔膜の一部や全域が欠損して起こります。呼吸困難が続き早くに死んでしまう場合もあれば、そのまま成長するケースもあります。大部分は症状がゆっくりとでて、徐々に悪化することが多いです。先天性の場合には多くが離乳期から呼吸速拍症状が現れてきます。この病気は多くが外傷性のもので、先天性のケースは少ないといえます。
治療方法
事故直後の緊急な外科的手術は嘔吐や呼吸困難などが起こっている場合に行います。診察によってヘルニアと診断され嘔吐・呼吸困難が起きているなら、早急な治療と手術が必要になります。胸腔でしたら危険な事と考えなければいけません。その他のヘルニアを発症してから長い時間が経過している場合は、特に治療を行わなくても問題がないこともあります。
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肺水腫
症状・原因
犬の肺水腫は心臓病や有毒物摂取、肺炎などと一緒に併発することのが主です。肺水腫単独で発症することはまずないと言っても過言ではありません。稀にですが薬品中毒で肺水腫が引き起こされる場合もあります。
肺水腫の症状は呼吸困難や呼吸が浅くなったり、咳が出て元気が無かったりとさまざまです。肺水腫は肺の中に水が溜まって浮腫んだ状態によって起こるために、酸素と二酸化炭素が上手く交換できなくなり呼吸に異変が起こります。
犬は、少しでも呼吸を楽にしようとして、前足をつっぱった姿勢をしたり歩きまわり、落ち着かない動作をします。逆に座ったまま動かなくなる犬もいます。
治療方法
症状が軽い場合は安静にさえしていれば自然に止まって治る場合もあります。鼻出血が持続したり、原因不明で出血している場合には、速やかな獣医師の診察を受ける事をお薦めします。犬の血圧が下がって、ぐったりしたほど多量の出血があったり、重大な病気がありましたら、状況により内科療法のみではなく外科療法が必要になります。
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鼻血
症状・原因
鼻からの出血には、多量の鮮血が急激に出る場合や、少量に出血が何日も続いく場合などさまざまな出血の形があります。原因は鼻腔に問題がある場合とそうでない場合が考えられます。また症状によっては、鼻孔内の異物、花籾症による発作性の激しいくしゃみ、鼻粘膜の炎症を起こす細菌性や真菌性、ウイルス性の感染、とくに高齢犬に起こる鼻のポリープや腫瘍、フォンヴイレプラント病などの凝固系疾患、そして殺鼠剤中毒(ワルファリン)が原因と思われる出血も考えられます。
治療方法
症状が軽い場合は安静にさえしていれば自然に止まって治る場合もあります。鼻出血が持続したり、原因不明で出血している場合には、速やかな獣医師の診察を受ける事をお薦めします。犬の血圧が下がって、ぐったりしたほど多量の出血があったり、重大な病気がありましたら、状況により内科療法のみではなく外科療法が必要になります。
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気管支狭窄
症状・原因
気管支狭窄になると、苦しそうに咳が出たりやゼーゼーという荒い呼吸音やいびきが起きます。異物を吸い込んでしまったり、他の疾患が原因で気管や気管支が狭くなった時に起こります。重い症状なら、酸素不足のために唇の色が紫色になるチアノーゼを起こすこともあります。 食道や胸腔内のその他臓器に腫瘍に気管を圧迫されている場合、吐き気や首肩の痛みが出ることもあります。
気管部分に吸引された異物が、細かいものは器官がせまばらず呼吸が正常な状態の時があり発症しません。しかし異物が気管から気管支に到達し、更に深い葉気管支へと肺の中枢の奥まで吸引されますと、末端の肺が傷ついて危ない状態になります。
治療方法
異物が原因の場合は、麻酔を行いイヌの体位を変えてあげることによって、異物が取れる場合もあります。緊急の場合は手術によって取り除く事もあります。気管支拡張薬で気管の収縮筋肉を抑えて、気管を広げて呼吸を楽にします。
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肺気腫
症状・原因
肺気腫は、肺の肺胞が異常に広がり空気を必要以上に含んで、緊張してしまうために発症する病気です。肺気腫には、急性と慢性があります。急性時には、口や鼻から泡やヨダレを流して過度の呼吸困難が発生します。慢性の場合は、疲れやすくなって軽い運動でも呼吸運動を機能がうまくできなくて呼吸困難をして苦しい仕草を見せたりします。
肺の中に余分に溜まった空気は、胸・首などの皮膚の下で皮下気腫となることがあります。気管支炎・腫瘍などにより気管支が狭くなったり閉じたりすると、そのまわりの肺胞に異常が生じ肺気腫になります。急激なせきの発作により、急性の肺気腫を引きおこすこともあります。肺の中に過剰にたまった空気は、胸や首などの皮膚の下に押し潰されて、空気がたまった皮下気腫として見えます。
治療方法
気管支炎、腫瘍、外傷などが肺気腫を発症している場合には、その元となる病気を治せば自然に回復する時もあります。原因が明確でない、肺胞の損傷が激しい場合には有効な内科療法がないので病状をそれ以上悪化させないよう保存療法をおこないます。呼吸困難が続いてはげしい場合では酸素吸入の保存治療を行ないます。
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