腎臓

ヤギミルクとリンの値

ヤギミルク

ヤギ

こんにちは帝塚山ハウンドカムです。
今回は比較的質問の多いヤギミルクの種類とリンの量のお話になります。

人気の高いヤギミルク

愛犬愛猫のおやつや水分補給、また食の細い子の栄養補給や食いつきが悪い子への
フードのふりかけ(美味しさをプラスして食べてもらう使い方)としてもヤギミルクは人気の高い商品となります。
当然のことながら腎臓病の子にもヤギミルクをあげたい、あげてもいいの?というお声は多く頂いております。

ヤギミルクにはリンが含まれる

さてここで「リン」についてのお話になります。
リンとは骨を強くしてくれる栄養素で、私達は勿論ですが、愛犬愛猫にとっても必須の栄養素です。

ヤギミルクはミルクと言うだけあって骨を強くするためのカルシウムと、このリンという成分がしっかり含まれています。子ヤギの健全な育成を考えれば必要なものですので、当然と言えるかと思いますし、健康に問題のない子の場合、このヤギミルクに含まれるリンについては特に気にする必要はありません。

ここで気になるのが慢性腎不全の子の場合です。
腎臓病と診断されている場合、腎臓に負担をかけてしまう食事(栄養素)を制限する必要があり、一番気をつけるべきものがリンと言われております。

腎臓の機能が残り少なくなっている腎臓病の場合、過剰なリンは腎臓に負荷をかけてしまうことがわかっているからです。
腎臓病の子にヤギミルクをあげても大丈夫なのかどうか、リンのとりすぎにならないかどうかは気になるところです。

それではヤギミルクのリンの数値を見てみましょう。

ヤギミルクの粉

ヤギミルクに含まれるリン

全脂タイプvs低脂肪タイプ

当店で販売している「オランダ産無添加ヤギミルク」の数値(粉末の状態)です。
ネットで調べてみても全脂タイプのヤギミルクはだいたいこの数値に近いようでしたので参考値として比較してみます。
低脂肪タイプは脂肪が取り除かれている分、その他の栄養素が凝縮され、リンも高くなっていると考えられます。
水に溶かして液体のミルクにして使用する場合も、全脂でも脱脂でも同じ希釈率にするため、グラムあたりどれくらい含まれているかが参考値となるかと思います。

オランダ産無添加ヤギミルクの値

ヤギミルク(粉)のタイプ  リンの値(100g中)  カロリー(100g中)  リンの値(100kcalにつき)
全脂タイプ 800mg 519kcal 154mg
脱脂タイプ 1000mg 356kcal 280mg

粉:水=1:10で溶かした場合の値

ヤギミルクのタイプ  リンの値(100g中)  カロリー(100g中)  リンの値(100kcalにつき)
全脂タイプ 72mg 47kcal 154mg
脱脂タイプ 91mg 32kcal 280mg

全脂タイプがリンが「低い」

同じ重さのヤギミルクをあげた場合、低脂肪タイプのほうが約1.25倍多くリンが含まれているということになります。
水に溶かしてミルクにした場合も、溶かす粉の量はおなじになるため、単純に全脂タイプのほうがリンが低いミルクが出来上がります。

カロリーあたりの数値はさらに差がついて全脂タイプがリンが低い

また、低脂肪タイプはカロリーも低くなるため、カロリーで比較した場合のリンの値も更に高くなります。(約1.8倍になっています。痩せていて食事も少食だからヤギミルクで補ってあげよう、と不足カロリー分を足すなら全脂タイプで栄養補助してあげるのがオススメです)

つまりカロリーを摂らせたいという目的であげる場合も、ふりかけて食いつきUP目的の場合も、溶かして水分補給目的の場合も、単純におやつとしてあげる場合もヤギミルクをあげるのであれば全脂タイプの方が低リンで腎臓にはおすすめと言えます。
※脂肪の制限も必要な場合はリンの値も考慮した上で脱脂タイプを検討してあげるとよいかと思います。
溶かしたヤギミルク

腎臓病の子にヤギミルクをあげてもいい?

全脂タイプと脱脂タイプの比較をしてきましたが、次に「ヤギミルクに含まれるリンは高いのか?」という点から見てみます。ヤギミルクのリンが高い場合、ヤギミルクをあげることは過剰摂取に繋がるため腎臓病の子には向いていないと言えるます。

リンが低めである「全脂タイプのヤギミルク」とリンがコントロールされている「腎臓ケア用療法食」で比較を行います。

ヤギミルクのリンは制限の必要な子にとって高いのか

療法食と比較

療法食(愛犬用腎臓用ウェットフード)=リン90~240mg/100kcal(2社の製品のウェットの数値です)
ヤギミルク=154mg/100kcal
※当店のオランダ産無添加ヤギミルクの場合の数値です。

上記の数値からカロリーあたりのリンの値はリンが療法食の範囲内におさまっているということになります。(上記2社の療法食を混ぜて給餌したのと変わりない範囲)
これは食事をしっかり食べてくれない子にヤギミルクで栄養補助してあげたとしても、カロリーを守ればリンは過剰にはなりにくいという事になります。
(ヤギミルクはリン:カルシウムのバランスも良いのもいい点です。ただ総合栄養食ではありませんので補助的に)
ちなみに「タンパク質はどうですか?」という質問も多いのでヤギミルクの100kcalあたりのタンパク質は4.8g(療法食3.9~7.1g)となります。

あげる場合の注意点

以上のデータから、カロリーが過剰にならないよう調節してあげればリンは療法食を食べているのと同程度の範囲内であり、大きく増えることはありません。
粉ヤギミルクを3gで約15kcalとなりますので、あげているフード何グラム分くらいになるかを考え調節してあげましょう。(一般的な100gあたり380kcalのフードであればフード4g程度が15kcalに相当します)
※当店で販売中の「オランダ産無添加ヤギミルク」の数値の話となりますので、商品によって異なる場合もあります。ヤギミルク商品は多数販売されていますので、購入を検討されている商品の栄養数値をご確認ください。

注意点としては「療法食と同じくらいということは、逆に言えば主食となる食事と同程度含まれているということ」です。
しっかり食べてくれている場合は単純にプラスしてしまうと過剰になってしまいますので注意しましょう。

ヤギミルクを飲もうとしている犬

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※タンパク質もカロリーあたりの数値は療法食と比較して高くありません。(当店の腎臓ケア療法食ウェットフード 82~84kcalあたり6~8%に対しこちらのお肉は82kcalあたり6.8%となります)


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(以上)

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愛犬に生肉を与え続けて10年の川瀬隆庸が監修

株式会社帝塚山ハウンドカム
代表取締役 川瀬 隆庸

  • 社団法人 日本獣医学会 正会員 会員No.2010172
  • 財団法人 日本動物愛護協会 賛助会員(正会員)No.1011393
  • ヒルズ小動物臨床栄養学セミナー修了
  • 小動物栄養管理士認定
  • D.I.N.G.Oプロスタッフ認定
  • 杏林予防医学研究所毛髪分析と有害ミネラル講座修了
  • 正食協会マクロビオティックセミナー全過程修了

愛犬の健康トラブル・ドッグフード・サプリメントなどアドバイスをいたします。

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