川瀬隆庸の「こだわり対談」

「こだわり対談」デンタルケア編(3)

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ゲスト:帝塚山ハウンドカム・トリマー(道内鈴夏)

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帝塚山ハウンドカムの川瀬隆庸(かわせ・たかつね)社長と入社3年目のトリマー、道内鈴夏(みちうち・すずか)さんが「デンタルケア」をテーマに語り合う「こだわり対談」の3回目です。
最終回の今回はハウンドカムの特徴がクローズアップされています。
たとえば、ハウンドカムの「トリマー」も、一般的なイメージとは違うようです。
「スーパーヘルストリミング」をめざす「ホリステックトリマー」とは?
デンタルケアへの姿勢を中心に川瀬社長の思いに触れてみてください。
(岡崎秀俊)

――帝塚山ハウンドカムのデンタルケアの特徴を教えてください。

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道内: 「歯磨きコース」と「デンタルケアコース」の2つに分かれています。
「歯磨きコース」は歯石を取るというより歯磨きをして歯石の原因となる歯垢を取らせていただくことが中心です。
歯石になってしまうと、歯磨きだけでは取り除けないので、ペンチなどを使って歯石を取りますが、それが「デンタルケアコース」です。
口の中のケアに来たワンちゃんが歯石を取る必要があるかどうかによって、どちらかのコースをおすすめしています。
「歯石を取ってください」と来られるお客さまも、多いのですが、トリマーの判断で「まだ歯石を取らなくても歯磨きで大丈夫です」というケースもあるわけです。
ですから歯磨きをして「毎日自宅でも歯磨きをしてください。嫌がるなどして難しいようでしたら週に1回から2回は連れてきていただいた方がいいですよ」といったアドバイスをさせていただくこともありますし、「歯磨きをしてください」と、いらっしゃっても、口臭がひどい場合は、もう歯石もびっしりついていることが多いので、「デンタルケアコース」で歯石取りをお勧めすることもあります。

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川瀬: それから最初にトリミングにいらっしゃった際には、当店で用意している「質問シート」に、ワンちゃんが食べているものや、散歩の状態、歯磨きをしているかどうか、といったことを書いていただいてますよね。
そのうえでトリマーがトリミングをしながらアレルギーの有無など、ワンちゃんの体の状態を把握して「お耳が悪いようですよ」「お気づきになってないかもしれませんが、腫瘍(しゅよう)がありますよ」といったことも、お伝えします。
一般的なペットショップさんでは意識が美容中心で「どういうカットにしますか」というように、きれいにすることをメーンにお客さまとコミュニケーションをしているケースが多いと思いますが、当店は違います。
「スーパーヘルストリミング」と呼んでまして、見かけは、もちろんかわいくするんですが、体の内側の健康面でもアドバイスさせていただいてます。
症状によっては動物病院をおすすめすることもあります。
ただトリミング以外に(健康面などでの)ご相談をけっこういただきますが、そのときはあまり「獣医さんに行ってください」と言わないようにしています。
ご相談にいらっしゃるときは、お客さまにも動物病院という発想や選択肢が絶対にあったはずなんです。
それを獣医さんではなく、当店にいらっしゃるのは、それとは別の視点からの、うち独自のアドバイスを期待してくださっているからです。
ですから当店ができるなかで、トリマーが最善のお話をさせていただきます。
それで納得できなかったら、ご自身で獣医さんに行かれると思うんです。

道内: そのような姿勢は入社して「すごくいいな」と思いました。
もともとトリミングというと、カットでワンちゃんを見た目だけできれいにすることしか頭になかったんですが、実際、うちで飼ってる「フィッチ」(トイプードル、オス、7歳)も最近になって結石ができたり骨折をしたりしたので、自分の家のワンちゃんことを考えるように、お客さまのワンちゃんの病気や怪我のことをご一緒に考えられることはトリマーとして素晴らしいことだと感じるようになりました。

川瀬: 動物病院で調べたら、結石とか肝臓の数値に問題があった、という、ご相談があったとしますよね。
それは突然、そんな状態になったのではなくワンちゃんのライフスタイルに、何かそうなる原因があると思います。
たとえば食事内容とか運動不足とかですね。
獣医さんは対症療法的に薬を出したり処方食などを勧めたりするかもしれません。
たとえば結石だとミネラル分を抑えた食事ですね。
でも、そのワンちゃんが実は運動不足だとしたら、運動をさせることによって、たくさん水を飲むようになり、尿も薄まって結石ができにくくなることもあると思います。
また水分を多くとる方法として生肉や手作り食、スープっぽいものといった食事をお勧めしてトータルな意味でワンちゃんが健康になるようなアドバイスをしたいと考えているのです。

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道内: そうですね。私も、お食事のことなどは、最初に勉強させていただきました。

川瀬: 世間の方々に誤解されてはいけませんので強調しますが、決して獣医さんを否定しませんし、獣医さんに行ったほうがいいというときは当然、そう申し上げるようにしています。
我々は我々ができる範囲のアドバイスをさせてもらおうとしてるだけなんです。
薬や手術ではない方法をトリミングを通じて提案させていただきたいわけです。
先ほど言った当店の「スーパーヘルストリミング」とはワンちゃんをトータルにケアする「ホリステック(全体的)」なトリミングのことです。
ですから、当店では、ただのトリマーではなく「ホリステックトリマー」と呼んで、それを示したオリジナルワッペンもつけてもらっています。

道内: デンタルケアに話を戻しますと「カウンセリングシート」というものがあります。
ワンちゃんの上下の歯全体の基本図がベースに印刷されていまして、そこに、お客さまのワンちゃんの場合は、どの歯が悪かったとか、ぐらついていた、といったチェック内容や、「半年後に来ていただくほうがいいですよ」というコメントなどを記入して、お渡ししています。

――道内さんは自分の家のワンちゃんの歯石取りもするのですか?

道内: 歯磨きは心がけていますが、自分では歯石取りをしていません。
していないというか、できないんです。
嫌がって噛んでくるんです。
けっこう歯が大きく噛む力が強くて…。

川瀬: それは道内さんの技術的な問題ではなくて、ワンちゃんって、そういうものなんですよ。
相手を見ているんです。
家族以外のトリマーさんや獣医さんが触ると犬も緊張して、暴れたり噛みついたりはあまりしない子が多い。
第三者にやってもらうほうがやりやすいんです。
飼い主だとナメているワンちゃんが多いし、嫌がると、やめてくれるのをわかってるんで抵抗の仕方が違うんですよね。
最後の質問になりますが、将来は、どのようなかたちでペットと関わっていきたいですか?

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道内: 自分でペットサロンを立ち上げるのが夢です。
もともと専門学校にいるときから、最終的に自分でお店を、という気持ちはあったのですが、当時はカットして、どれだけきれいにできるか、っていうことだけしか考えていませんでした。
病気のことや、歯のことも気にしていなかったのですが、入社して意識が変わったのは本当によかったと思っています。
ここで学ばせていただていることを活かしてもっとお客さまから頼られるホリステックトリマーになっていきたいです。

川瀬: 自分の店を持つというくらいの意識を持ったほうが会社にも貢献してくださると考えていますので、応援できることはどんどん応援していきますよ。
勉強できる環境もさらに整えますので、会社と一緒に成長していきましょう。

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